感想文「パリピ孔明」
動機
この間、前述の記事以外にも、いろいろ見てはいる。
そんな中で、私がオープニングエンディングを楽しみに見ているという話をすると
OPが印象的な作品、としていろいろ例を挙げてもらった中のひとつ。
それを、なんとなーく見始めた。孔明好きだし。
経過
パリピ孔明 1話
私は誰かを応援しているような話が好きなのかもしれない。
電車の中で不覚にも泣いた。孔明のしつこさに。
だが置きに行ったようなEDテーマは期待値を下げる。嫌な予感がする。
パリピ孔明 2-6話
あまり期待せずに見始めたが
震えるほど面白いな。
価値観の相違や時代錯誤の違和感に基づく感情へのフック、カタルシスの演出など
うまくできている。孔明が作っているんじゃないか?
就寝予定時刻を超えて視聴してしまった。
ところで、話が進むにつれてライブシーンの作画の枚数が減っているように思う。
現場の過酷さに思いをはせる。
また、この作品はOPが非常に話題になったものだ
2話目での初登場だが、ちょっともったいない。
OPについては、私もすばらしいと思うが、
世間では、「踊る孔明がシュール」みたいな評価のされ方のような気がする。
私としては、このOPのいいところは、「エモの演出」だと思っている。
洋楽っぽい(洋楽なんだけど)抑制された構成の中で、エモを語っているところが
とても良い。逆光の場面のことだ。
しかし、「孔明」というキャラは少しズルい。
説明不要だもんな。孔明って。
日本史の中でそのくらいキャラが立っている人って、織田信長くらい?
パリピ孔明 7-8話
KABE太人、私は好きだよ。
キャラが増えて孔明がフェードアウト気味だが、この後の策で回収するのだと期待している。
ここは前振りのパートなので、どう回収されるのか、という期待感が高まっている。
パリピ孔明9-12話
感動したよ。12話は2回見た。
音楽が人に影響を与えることを、
おとぎ話にならないように上手に表現しているのではないか。
そこに至る過程の描写が丁寧だからなのかもしれない。
現実的過ぎても感動しないし、おとぎ話過ぎても白けてしまう。難しいところ。
でもこの期に及んで孔明が出てくると
ギャグっぽくなってしまうな。
これは構造的な問題のような気がする。
なんとなく今後の展開に影を落とさないかという気がせんでもない。
劇中歌について
パリピ孔明(12話他) 「DREAMER」
https://www.uta-net.com/movie/322252/
小室調であるように思う。(歌詞のテキトーさとかもそう)
要するに現代的ではないというところだが、
いつぞやのくるりのインタビュー(リンクは失念)のように、
歌のチカラを見せる演出のためには、現代調の速い展開を捨てて、
スロー~ミドルのテンポで聞かす必要があるのだろう。
そして説得力は演出によるところが大きい。誰にメッセージが届いたのか?というところだ。
警察としては、イントロでスローだとワッと客が集まらんだろ、と思うのだが、
そこはちゃんとしていて、そういう描かれ方はされていない。
総括
総括といってはアレだけど
これが面白いのは、基本的にみんな真剣なのだからだと思う。
存在がギャグのような孔明も、本人的には大真面目に生きている。
そのことがおかしみを誘うし、また感動もするのだろう。
なんだか私はお笑いとかは割と好きなくせに、アニメにおいて笑わせてやろうみたいに演出されるとしらけてしまうときがある。
そんなわけで、また自分の好みに対する理解が深まった。
終わり
その後、原作を読んでわかったこととして
KABE太人のエピソードはアニメオリジナルなのだな。
愛を感じる。
なお、原作も震えるほど面白かった。
基本スタンス