博物館学芸員レポート課題【日本美術史第一分冊】2021年度提出
略題「古代から中世の日本美術の流れ」
課題「飛鳥から室町時代における日本美術の流れを、具体例を挙げて論じなさい。次いで、最も印象に残った1点について自由に論じなさい。」
範囲:古代~中世
序論(第一段落)の一部を無料で公開しております。
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はじめに、日本美術史の歴史的流れについて述べる。日本美術史を語る上でスタートとなるのは、おおよそ12,000年前に始まる縄文時代で、縄文土器と土偶は日本で最初の美術品とされている。それに続いて、弥生時代には土器に加えて、この頃中国大陸との交流が始まり、青銅器などが流通した。とくに銅鐸は日本でさらに発展し次第に祭器となり、所有者の権威を表すものとして使われていた。また、銅鐸の表面には図柄が描かれるようになり、これが日本の平面表現、つまり絵画の始まりではないかと考えられる。古墳時代になると、力争いが盛んになり、王権ができはじめた。それを表す代表的なものに、前方後円墳がある。その古墳上には、動物の形や人間の形をした埴輪が置かれており、服装や髪型などが表現されているため、当時の生活を知ることができる貴重な美術品と言える。その後、聖徳太子が摂政となった7世紀以降つまり飛鳥時代以降になると、絵画表現が本格化するようになる。きっかけは、仏教伝来であった。
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