で、シンエヴァはあれで良かったのかを考えてみた。
諸々狂わされたんだよ、当時14歳の我々はエヴァにな‼︎
「デッドマウント・デスプレイ」より
正確には俺が小6の時にテレビアニメとしてちょっと流行ったのが、アニメシリーズ「新世紀エヴァンゲリオン」。その後まさに中2全盛期の夏ごろに爆発的に大ヒットしたのが映画の旧劇版と言われる「Air/まごころを、君に」(もっと正確に言うと、その前にテレビシリーズの総集編的な「シト新生」て映画が春にあって、そっちの時点でかなり人気加熱気味ではあった)。
途中までは異様にやる気のねぇ主人公が周りに強制されてロボットに乗って世界を救う的な、言ってみれば当時の「現代版初代ガンダム」みたいなモンだと思ってたわけ。最初の頃こそ鬱々としてた主人公シンジだけど、次第に仲間が増えてきたり周りと打ち解けてきたりでやや小難しいとこがあれど、それなりに青春ロボットアニメという感じになってきた。ところが後半につれて暗くなってく物語、意味のわからん描写の連続、最終回における「おめでとうパチパチ」で完全にコッチはノックアウトですわ。
それで「謎がわかるのか、というかしっかり終わるのか‼︎」と満を持して旧劇版に姉2人と足を運んだ俺(アレを家族と行くモンじゃないってことは、みんなわかってくれるよな‼︎)に待ってたのは予想の遥かに上を行った「?」展開かつ何が何やらかつ最後の「気持ち悪い」→「終劇」のコンボで完全にノックダウン。謎は深まるばかりであった……
「スナックバス江」より。
まぁこんなこたぁ今更俺が言わずとも散々あっちこっちに書いてあるだろうし、今日日YouTuberで細かく解説してくれてる人がいると思うんで気になる人は調べてくれよと。
しかし当時はまだネットがそこまで発達してなかったから、この時代ならめちゃくちゃ調べまくってただろうなと思う。当時は考察本とかも結構出てたような気がするし、読んだり人に聞いたりしたけどサッパリだったよ……この辺のこと言ってたらいつまで経っても始まんないのでとりあえず本題へ‼︎
Qまでのエヴァを振り返る
「序」=基本的にTV版とほぼ同じ。ちらほら違うとこがあれど、まぁそのままだよな。そしてやっぱ面白えなと。
「破」=え、なにこれシンジがただのリア充になってね? なんかフツーのロボットアニメになってないかコレ……てか、詰め込み過ぎじゃない? と思ったが世間的には大好評⁉︎ え、みんなエヴァにアレを求めるなら違う作品で良くないか?
「Q」=当時の俺のブログから抜粋。
結論から言えば、エヴァが帰ってきた! そう、あの頃俺たちが心に傷を受けたあの感じ。ヤフーの映画レビューでは破が高評価でQが低調だが、言わせてもらえば「説明がちゃんとなされてて、希望があって、シンジが可哀想でない」エヴァなんて、エヴァではないのである。映画として破綻してる、という人もいるが4部作って時点で親切な映画ではないんです。そんなことはやる前から解りきっている。こっちは希望的なエヴァが観たくて劇場へ行ってるんじゃない、もう「まごころ」を観ても気持ち悪くならない程度には強くなったつもりだ。
だから、あれ以上のとんでもない物語が観たくて劇場へ行ってるんだ。
我ながらなんちゅうこと言ってんだって感じだが、まぁそうなんだよね。いつの間にか謎が解りたいとか、スッキリしたいとかそういうんじゃなくて、「エヴァンゲリオンてのは既存の枠を超えたとんでもない作品であって欲しい」という願望。あの頃俺が抱えた「何じゃこの作品は‼︎」って訳わかんなくなるほど、また何か引っ掛かりを残して終わって欲しい的な。いや、そりゃまたもう一回「まごころ」みたいなことやられたら実際困るけどさ‼︎
「ゴハンスキー」より
ということでここからが本番かつ、ガッツリネタバレするのでネタバレ気にする人は絶対見ないでね❤️
そしてシン・エヴァンゲリオン
3月16日に観て、Twitterで感想でもと思ったんだけど100%言いたい事が言い切れる自信がなかったんでnoteの記事にしてる訳よ。
まず冒頭の戦闘。マリが「使徒もどき」と戦うシーンがね、これがメチャクチャ良かった‼︎ まさにこれを見るために映画館に行って良かったと思う奴だねと、俺はこの先の展開がどうなろうと爽快感あってサイコー‼︎ と思い込むようにしていたのだ……まぁ多分後半にスッキリするような戦いで終わると言う可能性は多分ないと思ってたし実際そうだったんだけど。
「シネマこんぷれっくす!」より。ついこういう画像を貼ってしまったが、そこが映画のピークだったというわけではない。
エッフェル塔をブチかましたとことかサイコー‼︎
ド派手な戦いとは裏腹に、とぼとぼ歩くシンジアスカレイは明らかにQで死んだと思われてたトウジらと再会。そして農村を形成しどう見ても立派な大人になっているトウジandケンスケ(と委員長)。ここで絶望の果てから戻って来られないシンジとは対照的に、人々の暖かさに触れどんどん人間になっていくレイ。そしてようわからんがケンスケの家に住み込んで「働くんじゃない、守るんだ」とアスカ。そして徐々に立ち直るシンジって、ここまでだとホントまた破的な青春ロボットアニメめいた展開だった。
「美味しんぼ」より。まぁ待てよ局長、こいつぁエヴァンゲリオンだぜ。
スパッと後半のあらすじ(ちゃんとしたネタバレが知りたい人はそれっぽいサイトを探してね❤️)
テキトーかつあまり理解してもらおうと思ってないあらすじを書くと、
ミサトとカジくんの〇〇登場、しばらくしてレイがパーンと水になる(?)、シンジアスカはヴィレに復活、そしてゲンドウを止めに最後の戦いに臨むが、シンジはエヴァに乗っちゃダメと言われて大人しく軟禁状態、アスカとマリが頑張る、冬月の艦隊と戦うミサトら、結局目眩く訳のわからん展開に散々説明台詞が出ているが理解できる気がしねえ会話の端々、やっぱりやられるアスカ、孤軍奮闘死なないマリ、人間じゃ無くなったゲンドウ、ひたすら思わせぶったことばっか言うマリ、パーンと水になる冬月(これ旧劇版ぽい感じね)、乗せてくださいミサトさんとシンジ、トウジの妹があかんシンジさんと発砲したらミサトに直撃(死なない)、ニアサーニアサー、ロンギヌスじゃない槍2本、アダムなんだかなんなんだか、またしても出てきた巨大レイ、結局やっぱ初号機に乗るシンジ、ゲンドウの13号機にボコボコにされるシンジ、その後なんか色々あって電車の中でゲンドウに謝られるシンジ、電車から降りるゲンドウ、槍がふんたらで艦ごと槍を届けて爆死するミサト、どこにいても迎えに行くよと言ってホントに来たマリ、救われて「前好きだったけど今はちげーや、へへ」的な事を言われるアスカ(その前にアスカがそんな事をシンジに宣言してたが)、髪ロングになって云々あっていなくなるレイ、やはり唐突に出てくるカヲル君……、碇母の愛は強いみたいな感じ等。
で、諸々あって多分「エヴァのなかった世界」に行ったっぽい成長したシンジが駅のホームのベンチにいる。反対側にはカヲル君とか多分レイがいて特に絡みはなく、そして後ろから目隠しをされたマリと最後爽やかに駅の外へ、ふわっと実写の感じになってエンド、と。
「スナックバス江」より。しかし庵野監督をこの一言で表現するフォビドゥン澁川先生たるや‼︎
納得はできないだろう
要するにマリエンドですよ。なんで? って思う人が大半でしょうな。俺も思ったもん。だからレイとかアスカやミサトが好きな人に取っては地獄のようなラストだったかもしれん、という気はする。
「スナックバス江」より。
ちなみに俺のエヴァヒロインの短評
レイ=フツーに怖い。今回で人間になった感じ
アスカ=1番物語のヒロイン然としている。とにかく不遇のキャラと言った感じ。
ミサト=ビールの人。たまにエロい。
マリ=奇人。
しかし考えて欲しい、彼女らがシンジとくっつくのが果たしてホントに良いことなのか? あいつゲンドウの息子なんだから、最終的にあんな大人になってく可能性はある訳だ‼︎
「スナックバス江」より
ゲンドウが人類補完計画を行う動機と言えそうなのは、ようするに
・死んだカミさんにもう一度会いたい
という一つに尽きる。そのためなら他の人間なんてどうでもよくて、息子ですらどうでもよいと。
結果シンジはゲンドウから育児放棄のような状態だったわけで、さらに奴はほぼ無理矢理エヴァに乗せられ地球を守らされた割に誰からも感謝されず、なんならちゃんと説明もされず14年経ってて疎まれ嫌われているわけだ。このまま行ったら絶対ヤバい大人になることは確実‼︎
「スナックバス江」より
そんな奴が、あなたの好きなレイやアスカを幸せにできますか? って気がしません?(余計なお世話)
まぁしかもあいつチ〇〇小さいし
「新世紀エヴァンゲリオン」より。ちゃんと公式な証拠だ‼︎
俺の感想
無意味なシンジディスを挟んでしまったが、多分そうはならないであろう未来は広がっている的な終わり方ではあったんですよ。まぁハッピーエンド的ではある。漫画版のラストに近い感じで、しかも映画の方が明るい。これをどう捉えるかだけど、
「説明がちゃんとなされてて、希望があって、シンジが可哀想でない」
そんなエヴァはエヴァではないと言っている俺だが、でも良かったよ‼︎
「新世紀エヴァンゲリオン」より
というかエヴァは変わってなかった。説明されてもあまり理解できない内容、後半に行けば行くほど爽快感のなくなる戦闘、急に挟まれる原画タッチ、意味不明な会話、不憫なシンジ、最終的に訳の分からない結論など、まさに俺が観たかった「エヴァンゲリオンてのは既存の枠を超えたとんでもない作品であって欲しい」願望を捉えていてくれた‼︎ それで俺は満足ですわ。
「スナックバス江」より
まさにエヴァを観たくて劇場へ行って、エヴァそのものを見せられた感じは良かった。上映時間長ぇなと思ったけど、終わってみれば一瞬のようだった。破を観た時のような「こういうのが観たいわけじゃねぇんだよ」感もなかった。
今回でようやっとエヴァが終わったのを、甘んじて受け入れよう‼︎
終わりを最も感じたのは、やっぱ最後に「サービスサービスぅ」が無かったとこだな。正直、ちょっとそれを最後に期待してたのは内緒だぜ‼︎
「スナックバス江」より。ガッツリネタバレしてすみませんでしたと言いたいが、ちゃんとした考察とか見たい人はこんな記事見てちゃダメよ?
ありがとう庵野監督‼︎
「スナックバス江」より