SEKIRO 外伝 死なず半兵衛(作画 山本晋)
山本晋先生と言えば真っ先に思い浮かぶのが、重厚で退廃的な世界観を圧倒的な画力で書ききったダークファンタジー「ナラクノアドゥ」。その世界観からの和風ファンタジーコミカライズなんて、気になるってぇのか人情ってもんでしょ! ゲームは未プレイだが、作家買いして問題あるまいよ。
表紙も抜群に気合が入ってるが、最初のカラーページで持っていかれた…
こんなんもう面白いに決まってんじゃん!
ここからはテキトーで雑な上にぼんやりとしたネタバレあらすじタイムですよ。
山間の鄙びた村にフラッと現れた落武者然としたボロボロの老人。いきなり村の主人公っぽい若者の正吉に切りつけられ倒れる。あまりの弱さに同情され若者の姉に飯を施されていた所、村に野伏せりが現れ、正吉を含む村人らが防衛のため戦闘するものの正吉以外が全滅。葦名流の夜刀丸さんも死亡!
以上、画像はすべて「SEKIRO 外伝 死なず半兵衛」より
登場シーンでいきなり死ぬ夜刀丸さん(あと上のコマの奴はもう出てこない。多分死ぬシーンもない)
死を覚悟した正吉の後ろから老人登場、「それがしを殺めることのできる者は在るか?」なんつって折れた刀を見せて爆笑する野伏せりを案の定2人ほど瞬殺。残りの野伏せりにやられはしたが、死んだように見せかけて生き返ったまさに死なず半兵衛…
というような程で、なんか人情モノっぽい感じになるのかと思いきやまさか「無限の住人」方向に流れていくとは(これが一番ネタバレっぽいかも……)。
しかし、よくもまぁこんな骨太な話を1巻で完結させたもんだな。それこそ無限の住人なら単行本3冊分6年間はありそうな内容なのに、ラーメンで例えるなら麺固め油多め味濃いめってな感じ。荒廃した世界を書かせたら超一流なんじゃなかろうか、山本先生。
どうやらこの後、ゲーム本編に繋がるって内容らしい。ただしゲームSEKIROの主人公は半兵衛ではないとのこと(そりゃそうか)。本編の方をコミカライズとかしないのかしら? なかなか面白そうだけれども。こんな重厚で難しいゲームは多分俺には無理なので、これくらい質が高いコミカライズならば楽しく読めそう! てか基本ゲームとかアニメのコミカライズって面白くないと決めつけてたけど、もしかしたらそう言う時代でもないかも!
まぁでも山本先生の、オリジナル作も気になるなぁ。和風でも全然やれるぜ! ってのを大いに見せつけたので、やっぱり山本先生は早く見つかってさっさと売れて下さい!
「将太の寿司 文庫版」9巻より
#マンガ感想文
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