不定期連載「俺が古本屋の店員だった話」1
注、トップ画が清野とおる氏なのは特に意味はありませーん単に好きなだけです!
今から10年くらい前まで古本屋の店員だった。ブックオフではないが、所謂「新古書店」と分類される様な東京郊外にちょろっとある駐車場のデカい古本屋チェーンに勤めていた。
大学4年の時諸々あってバイトを増やすことになり、その時に以前からたまに行く古本屋の求人を見かけて「こりゃ面白そうだ!」と即面接へ。サクッと合格し、他のバイトと掛け持ちで古本屋ライフをスタートした。
漫画コーナー担当者になる!
元々漫画が好きな事もあったが、当時バンドをやってたりしたのでどうせなら音楽とかも面白そうだなんて思っていたが、シンプルに漫画担当をする事になった。
当時の店は広めで、漫画の売り上げが高く(まぁだいたいの古本屋の主力は漫画だと思うが)担当者が俺含め3人いた。社員は店長のみだったが、社員待ちの先輩(準社員なんて感じの呼称があったが、要するにアルバイト)を含め10人程度のスタッフ。その中で3名を要するのだから、力が入っている部門だ。他はゲーム・DVD担当1人、CD担当1人、雑誌担当1人、新書・文庫・実用書2人てなところ。店長と先輩が足りないところをカバーすると言うような布陣だった。
当時はスタッフ同士の仲が悪く、諸々大変な事はあったがとにかくこの準社員の先輩は漫画の知識が広く、色々商売の考え方なんかも学ばせて貰った。特に「好きなものにこだわりを持ちすぎるな」という感覚は、その後の古本屋生活では痛いほど付いて纏う事になるとはこの当時は思わなかった……これは次回以降に話そうかしら。
古本屋の店員になって1番最初に買った漫画
俺は古本屋でバイトをするのだから、どうせなら部屋を漫画で埋め尽くし端から端まで読んでも飽きない数を持ちたいと思っていたので、それなりに巻数がある且あんま考えないでサクサク読めるモノでも買うか、と思ってこの漫画をチョイス。
コータローまかりとおる! を新まで含め全巻買った。買って家帰って1日で読み切ったなぁ。あの達成感は中々替え難いモノがあった気がする。
高く買取した様な本で無ければ、基本的には社員割引で半額で買えたので、全部で6000円くらいだったと思うがまぁ楽しかった。もちろん漫画が面白いというのもあったし、これで死ぬほど漫画を読んでやるぜ! と「自分の部屋漫画喫茶計画」が発動した喜びがあった。そこから俺の人生は奇妙な方向に転がっていくのであった。
「殺し屋1」3巻より
次回へ続く!