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センサリールームから広がる可能性 -サッカー観戦だけじゃない、美容院にも?-
エディオンピースウィング広島にセンサリールームが常設
今年から広島のプロサッカーチーム・サンフレッチェ広島のホームグランドとなったエディオンピースウィング広島の会議室でミーティングがあったので、フィールドなどを見学することができました(残念ながら試合当日ではありませんでしたが)。
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センサリールームとは
エディオンピースウィング広島には、聴覚や視覚などの感覚過敏の子どもたちのためのセンサリールームが常設されています。
今回は残念ながら、実際にセンサリールームを見ることはことはできませんでした。上の写真はメインの入口と夕方のフィールド風景です。
センサリールームとは:
明るすぎない照度と、大きな音や声などの大音量を遮る遮音が施され、人混みや周囲の視線を避けた安心できる部屋で、防音ガラス越しにサッカー観戦や映画などを楽しめることを目的とした部屋
感覚過敏についてはこちらもご参照ください。
センサリールームは、二重ガラスにより歓声など場内の音量が小さくなるため、大きな音が苦手な感覚過敏の子どもたちもサッカー観戦できるようになりました。一角には、気持ちを落ち着けるため防音機能をさらに高めたスペースもあります。センサリールームは日本国内ではまだ少なく、サッカースタジアムで開業時から常設するのは初めてとのことです(2024/2/9中国新聞デジタルより)。
広がるセンサリールームプロジェクト
日本サッカー協会(JFA)では、2023年3月に行われた「キリンチャレンジカップ2023」でセンサリールームを設置するなど、「センサリールムームプロジェクト」としてこの取り組みを推進しています。子どもたちや家族が安心して過ごせるようにビーズクッション、イヤーマフ、リラックスボックスなどもあるようです。
日本ではまだ数少ないセンサリールームですが、イングランドプレミアリーグでは、20チーム中14チームに設置されているとのこと。サッカー競技を皆が楽しむという歴史と文化を感じます。
発達特性のある子どもたちに多い感覚過敏
放課後等デイサービスに通う子どもたちも、感覚過敏の子どもが多く、イヤーマフが欠かせない子もいます。サッカーが好きでも、今ままでは我慢することが多かったと思います。センサリールームを利用することで間近で、楽しく観戦できるかもしれません。
スタジアムの指定管理者でもあるサンフレッチェ広島は当面、当事者をルームに招待し、使い心地などを聞いた上で最終的な利用対象者や料金などを検討するとのことです(2024/2/9中国新聞デジタルより)。
この取り組みが広まり、一人でも多くの子どもたちがサッカー観戦を楽しめるよう、広めていきたいと思います。3月の試合では、当事業所の子どもたちも何人か招待されるようです。子どもたちの笑顔に期待大です。
美容院にもセンサリールーム?
最後に、今回は美容師の方々とのミーティングだったのですが、感覚過敏の子どもたちや大人が安心して通える美容院があれば素敵だなと思いました。事業所に訪問してボランティアカットをしてくださる美容師さんもおられます。とても嬉しくありがたいです。
美容師のかたが研修などで発達特性を少しでも理解してくださったり、美容院内の周りが気にならない個室やキッズルームを利用させてもらったり、発達特性のある子どもと保護者オンリーデーを開催してもらったり、いろいろ協力関係を築いていきたいです。