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仕事始め

今朝7時の気温はマイナス5℃。
in-kyoの仕事始めとしてはなかなか厳しい寒さとなった朝。
いつもよりもうんと早めに行って念入りに掃除。
そうは言っても年末も大掃除をしているから埃も
汚れもほとんどなかったのだけれど、気持ちの問題。
神棚の水を汲み、お米や塩も新しいものに取り替えて
柏手を打てば、背筋がシャンとして場の空気もクリアに
なったような気がする。
この「気がする」というなんとなくの感覚は
案外大事だと思っている。思い込みだろうがなんだろうが
気分がいいのだからこれでいいのだ!

10:00開店
町も店内もシーンとしている。
いつもの昭和歌謡だけが表の通りに鳴り響いている。
今日から仕事始めという人も多いのだろう。
学校もそろそろ始まるのかな?

お店がヒマでも確定申告に向けた事務仕事が溜まっている。
今日はそれに充てることにしよう!と、思った瞬間に
ポツリポツリとお客様がご来店。
お店とは不思議とそんなものかもしれない。
思うようにはいかないもの。
念入りお掃除のご利益だ、きっと。ありがたや。

子どもの頃、実家のお店には初売りの日に
車の荷台に赤地に白ヌキでたしか「初荷」と書かれた
幕をかけた荷物を、メーカーさん(クリスマスの頃は
サンタクロースだったおそらく営業マンの方々)が
直接納品しに来ていた。
そして荷物を下ろし終えると、お店の前で
「お手を拝借!ヨォー!」の掛け声とともに三本締め。
それが人見知りの子どもにとってはちょっと怖かった。
いや、確かに大きな声は怖かったかもしれないけれど、
新年を迎えたその晴れやかな空気と手拍子の調子は
実は嫌いじゃなかったような気がする。

「気がする」

それがきっと今にも繋がっている。
今日、はじめていらしたお客様、いつも足をはこんで
下さる方々。みなさんとの新年の挨拶には
ピーンとした真新しさがあった。あの三本締めのように。
気持ちがいい仕事始め。
朝はあんなに冷え込んだのに、日が暮れてからは雨。
この時季に雪でもなく、霙でもないだなんて。
寒さがゆるんだのだろうか。
夜が更けてからも雪に変わることはなく本降り。