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母の日 5月12日

今日は母の日。日曜日だというのにお店が静かだ。
と思いつつ、展示中でもなければそもそも三春のin-kyoは、週末だからお客様がたくさんいらっしゃるとは限らない店だ。のんびりならのんびりなりに、やることはいくらでもある。(先日は筍の下茹でなんかをしましたが、そんなことばかりではなく、お店の仕事もちゃんとあるのです)

さぁてと。では!
あれと、これと、それをやりますか!と、頭に浮かんだ作業の段取りを考え始めたところへ入り口にお客様の姿。よくあることなのだが、お店とは大体そんなものだったりする。あれとこれとそれは、また別の機会に。でもそうやっていつもはできない、あれとこれとそれを考えることが大事かも?と
思ったりもする。
扉が開くとそこにはT子さんと、はるばる広島からやって来たAさん。
思いがけない来客に、一瞬「えっ⁉」「あれ⁉」と嬉しい驚き。お店なんだからよっぽど連絡が無い限りは、いつ誰がやって来るかなんてわからないのがあたり前なのだが、その度に本気でびっくりしてしまう。こういう驚きも日常茶飯事で、それもお店の面白いところのひとつかもしれない。

なかなか会えなくても、離れて暮らして数年ぶりに会ったとしても、不思議と会話に時差も距離も感じさせない人たちがいる。何と言ったら良いのかな。特別何がどうというのでもないし、細かなことになったらお互い違う部分もきっとあるのだろうけれど、簡単に言ってしまえば波長みたいなものかな?スーッと簡単にチューニングが合うというのか。
と、同時に脳のどこかが活性するように刺激を受けつつ、でもそれをまた私の脳が喜んでるみたいな部分もあって。ありがたいですねぇ。
広島からの旅人Aさんは、ひとしきり会話をした後、東京で用事があるからと、ひと足先に電車で帰るために歩いて三春駅に向かった。颯爽と歩くそのお洒落な後姿をT子さんと一緒に見送ったのだが、そのシチュエーション自体がなんだか夢の中の出来事のようだった。

T子さんもめずらしく車ではなく電車で帰るという。日曜の昼間の磐越東線は本数が少ない。というか無い。ぽっかりと空いた時間の分だけ世間話やら深い話もぽつり、ぽつり。話始めるともう少し!と思うものだが、そこでタイムアウト。今度はひとりで茜色のワンピースを着たT子さんの後姿を見送った。が、これもまた夢の続きのようだった。

5月12日 晴れ
母の日というものの、私も夫も仕事で両家の母にはまたあらためて会いに行くことに。気持ちはいつも「ありがとう!」だ。
夜になってまた富士額の富士子ちゃんが来訪。ガラス越しにスイとモクに会いに来たようだ。お互い「シャー‼」はせずに、しばらく静かに見つめ合っている。これも波長?周波数合わせてる?私たちに気づいても慌てる風ではなく、「お邪魔しました~」といった様子でゆっくりと帰って行った。
今夜半から暴風雨らしいからちゃんとお家に帰れるといいのだけれど。