旅のきっかけ 2月9日
2泊3日の愛媛旅から昨夜三春へ帰って来た。
愛媛ではもう梅の花がほころび、川沿いに咲く菜の花は満開で、
三春なら3月末頃に目にする景色。その春の世界から
先日降り積もった雪がまだ残る風景へと戻り、
キーンと冷たい空気に包まれると、まるで夢から覚めたような
気がしてくる。あれ?本当に旅に出ていたんだっけ?と。
でも心地良い旅の疲れが楽しかった時間の余韻として、
しっかりとこころにもからだにも刻まれている。
うん。夢じゃない。
愛猫スイ・モクと戯れながら、ぼんやりした頭で
数日の小さな旅のかけらを反芻している。
スイ・モクを家族に迎えてからはこの数年、
夫と二人で日帰り以外の旅に出ることはしていなかったので
数年ぶりの二人旅だ。
こうして出かけられるようになったのは、スイ・モクの世話を
夫の父・母に安心してお願いできるようになったお陰。
そもそもは父のことがあったから。
両家両親に感謝だなぁ。本当にありがたい。
旅のきっかけは愛媛県美術館で2/7(水)から始まった
瀬戸内海国立公園指定90周年企画展
わたしのうみ ART / LIFE
2024年2月7日 - 3月24日
この展示にshunshunさんが参加すると聞いて、
「shunshunの作品を観るために、訪れたことのない愛媛へ
行ってみるのも良いかなと思っていて」と夫君に言うと、
「一緒に行こうかな」との返事。
夫君の仕事の調整などもあり、直前まで飛行機の手配などができずに
焦っていたものの無事に予約完了。と思ったらフライト前夜に
まさかのこの冬一番の大雪。
当初予定していたフライトが欠航し、振替便になるなど、
無事に飛び立つまでは落ち着かず。でも頭のどこかでは根拠なく
大丈夫!とも思っていたりして。(念の強さか)
結果、ほぼほぼ時間通りに旅立つことができた。
キラキラと水面が輝く穏やかな瀬戸内の海に、
ぽっかりぽっかり浮かぶ島々。
瀬戸内海を目にするのは、昨年の1月に展示の打ち合わせも兼ねて
広島のshunshunのアトリエを訪ねたとき以来。
今回は愛媛側から海を望むことになったわけだが、
静かに凪ぐ青い海はやはりやさしく美しかった。
展示全体は歴史的絵画作品をはじめ、民藝や建築の世界も。
時代や分野を越えてつながる瀬戸内海の魅力を伝えつつ、
「わたしのうみ」
へと、ひとりひとりの内側へ届くような一貫した
メッセージがこめられていて、心が凪いでいくようだった。
特に最終ブースに展示されたshunshunの作品はエピローグとして
まさに 今、そして未来へと託された光のバトンのようだったなと。
これから展示をご覧になる方も多くいらっしゃると思うので
詳細まではここに記しませんが、この展示のために描かれた
作品2点。そのうちの1点はM120号の大作。
いや、shunshunさんの制作風景を含めた小田雄大さんの動画撮影・編集と
橋本秀幸さんの音楽。その映像作品を合わせると3作品とも言える展示。
美術館の学芸員の方々の細やかな配慮、作品それぞれに対する愛も
感じられました。
旅のきっかけに。良いかもしれませんよ。
2月9日(金)晴れ時々くもり 最低気温 -4℃ 最高気温7℃
旅はいいなとしみじみ。
その一方で旅の洗濯物をぐるんぐるんと音を立てて洗う洗濯機の音を
耳にしつつ、家もやっぱりいいなと思ったり。
お茶をしながら思考が自由に大空へと羽ばたいていく午後。