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Loopianのパート構成

前回までLoopianでの音符の書き方の基本について紹介しました。
今回は実際にLoopianを使うために、まず内部のパート構成について説明し、そのコントロールの方法について紹介します。

Loopianはピアノの演奏情報を作成するためのアプリですが、そこで表現できるピアノは一台のみです。ですので、通常のDAWのような音楽制作アプリから見れば、Loopianでは単一のパートしか持っていないように見えるかもしれません。

とはいえ、一台のピアノを効果的に演奏させるために、Loopianでは演奏を機能的に分解して演奏できるように、以下の複数のパートを持っています。

  1. L1パート:左手の下のパート

  2. L2パート:左手の上のパート

  3. R1パート:右手の下のパート

  4. R2パート:右手の上のパート

  5. Pedalパート:ペダル情報を扱うパート

  6. FLOWパート:外部からの演奏情報(FLOW)を扱うパート

上記のうち、5のペダルパートの情報は内部で自動生成されるため、通常は気にする必要はありません。また、FLOWパートも特別な機能のために使うものなので、今回は説明は割愛します。

ということで、実際にユーザーが扱うのは L1, L2, R1, R2 の4パートです。Loopianではアプリを立ち上げると、まず入力用のスペースは以下のようになっています。

000: R1>

最初の「000」はこれから入力するコマンドの番号です。コマンドを入力するたびにこの値は一つずつ増えていきます。
次の「R1」がパート名になります。今は、R1パートの入力モードになっているということを表しています。このように、入力スペースのプロンプトには、コマンドが有効なパート名が表示されています。

これらの4つのパートは、機能的には全く同じです。
従って、左手、右手といった役割は目安に過ぎず、実際のところどのパートをどのように利用してもらっても構いません。
ただし、これらの4つのパートには一つ違いがあります。それはデフォルトのオクターブ設定が違うという点です。

  • L1: [d] がC2(真ん中のドの2オクターブ下)

  • L2: [d] がC3(真ん中のドの1オクターブ下)

  • R1: [d] がC4(真ん中のド)

  • R2: [d] がC5(真ん中のドの1オクターブ上)

上記を目安にしながら、これから入力する音程の高さに合ったパートを利用すると良いでしょう。

プロンプトに書かれている、入力するパートを変える場合は、入力スペースにパート名を書いて Return を押します。例えば、L1パートへの変更のときは「L1 + Return」となります。

001: R1>L1
002: L1>

このように、入力パートを切り替えることによって、各パートのメロディを入力できるようになります。
実を言うと、入力パートを切り替えなくても違うパートのメロディを入力することは可能です。その場合、メロディの前にパート名+ピリオドを書きます。例えば以下のように記述します。

001: R1>L1.[d,d,s,d]

上記では、R1パートの入力モードとなっていますが、L1の後にピリオドを書いた後 [d,d,s,d] とメロディの指定を繋げることによって、L1パートに直接入力しています。
このように、入力パート以外のパートにもメロディを入力することが可能です。また、ピリオドの前のパートを、以下のように指定することで複数パートに同時にメロディを入力することも可能です。

  • L12.   : L1とL2の二つのパート

  • R12.  : R1とR2の二つのパート

  • ALL.  :全てのパート

  • L1!.  :L1以外の三つのパート

上記の機能を使うことで、一度にオクターブユニゾンのメロディを入力することが可能になります。

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