わたしたちはいつも死にたかった。

朝、目覚めて朝日を見る。歯を磨いて顔を洗って
朝ご飯を食べる
学校や仕事に行く準備を終え
「いってきます」
誰かにいう
仕事をする、勉強をする
昼になってご飯を食べる
だらだらと談笑をしながら
もしくはひとり、ぼーっとしながら
午後になり仕事や授業へ戻る
ああ、終わった
部活へ向かったり帰路へつく
夜ごはんを食べる
テレビを見たり本を読んだりゲームをしたり
自分の時間を過ごしお風呂に入って
眠る準備をしたら
「おやすみなさい」なんて。
そんな日がいつ送れたろう。
理想をつらつら述べたところで現実が変わるはずもなく
私は朝から画面を眺め、自分の思考を整理しようと必死だ。

太陽は嫌というほど明るく、「朝」を私に伝える。
七月の「朝日」なんて「朝日」と言えないほど強くまぶしく
なぜ太陽がただそこにあるだけでこんなにも鬱陶しいものなのだろうか。
遮光カーテンを突き破って部屋に届く光に私は心底うんざりし、締め切った窓から劈くように蝉の鳴き声が止まない。

夏のすべてが嫌いだ。
私のことを攻撃的にただただ存在する
夏。
眠る、目覚める、意識がある間のすべて
すべてが鬱陶しい
音、空気、気温、景色
そのどれもが私には耐えきれなかった。

長い夜が来るようにと祈りながら
ただ、瞳を閉じて待つ

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