長坂真護が描く新たな未来：「MAGO Moon Museum」とこれまでの軌跡
ガーナのスラム街に積み上がる廃棄物でアートを制作する美術家・長坂真護が、待望のオンラインミュージアム「MAGO Moon Museum」を2025年春にオープン。この新たな挑戦は、これまで「MAGO Mint」プロジェクトを通じて築き上げてきた活動の集大成となります。
MAGO Moon Museumとは？
「MAGO Moon Museum」は、長坂真護初のオンラインミュージアム。外観にはガーナの国旗から着想を得た3色が取り入れられており、中央にはアグボグブロシーでも手掛けたモニュメント「月の塔」をイメージしたシンボルがそびえ立ちます。
ミュージアム内には、LEGENDARY HUMANITY社の特許取得済みの3D×AIスキャニング技術によって、立体作品や平面の絵画含む50点以上の作品が高解像度で展示。また、特別展示室「Moon Room」では、Harvest Hallが2月にリリースするNFT『Milly and Friends』およびEARLY BIRD PASS（※ 販売済み）保有者のみがアクセス可能な特別な空間を体験できます。この部屋では『月シリーズ』の作品に囲まれながら、長坂自身が演奏したピアノのBGMが流れる宇宙的な空間で心癒されます。
長坂真護のこれまでの活動
2017年に「世界最大の電子廃棄物の墓」として知られるガーナのスラム「アグボグブロシー」を訪れた長坂。そこで彼が目にしたのは、廃棄された電子機器を燃やして金属や素材を回収し、生計を立てる「バーナーボーイ」と呼ばれる人々の姿でした。しかし、その過程で発生する有毒ガスによる健康被害は深刻で、30代という若さで多くの人が命を落としていますともいいます。
この経験が長坂にとって人生の転機となり、電子廃棄物を素材にしたアート制作を開始。単なる寄付では解決できない課題があると考え、アートと行動を通じて現地コミュニティが自らの力で生活を取り戻し、持続可能な環境を築ける未来を描き始めました。作品を販売した収益は学校や農場の建設、雇用創出につながるリサイクル工場の設立など、ガーナの人々の生活を支える具体的なプロジェクトに活用。また、防毒マスクを現地に寄付し、住民の健康を守る直接的な支援も行っています。
さらに、2030年までにリサイクル工場を設立し、1万人以上の雇用を創出することを計画。これまでに500kg以上の廃棄物をアートとして再利用し、その作品は世界中で高い評価を受けています。2024年にはアートの売上が15億円を突破し毎年記録を更新しています。
未来への挑戦はこれからも続く
長坂真護の活動は、美術家としての枠を超え、アートを通じて社会課題を解決するモデルとして注目されています。「MAGO Moon Museum」は、そのビジョンをさらに広げる新たな挑戦です。彼のこれまでの軌跡を振り返りながら、これからの未来に向けた歩みがどのように形作られていくのか。ガーナのスラム街改善への道のりのストーリーを伝えていきます。