【チェンソーマン】アニメ第6話「デンジを殺せ」感想
デンジくんでんわ~
◆これまでの感想まとめ
◆八週連続で同じ内容は別にやらない第6話
今週第6話は原作第15話途中から第18話途中まで、エンドレス8階の罠に囚われてから永遠の悪魔戦開幕までがアニメ化された。実質3話分だろうか。いよいよ折り返し地点へ到着にして3巻分へ突入となった。早いものでもう6話なんだなあ。贅沢なアニメの半分が終わってしまってつらい。まあ2期や劇場版はやるだろうからいいんですけど、MAPPA忙しいし1年以上待たなければならないしな~。
構成的にはこれで問題ないだろうが、個人的には永遠の悪魔戦は今週で決着かなと予想していたらまさかの次回へつづく。ただ、次回第7話の構想を予想してみると、今週分に無理矢理尺に収めるのはキツいだろうし、そうなると逆に次回分の尺が余りそうだから無難な構成だ。といっても次回はあのシーンまでやるとなると4.5話分かかりそうなんだよなあ。と、こんなところでぶつぶつ書いても書いても仕方ない。どのみち結果は来週待ちだ。
とはいえ、今週終盤は良い感じに盛り上がってきた!デンジくんとアキくんの距離感が縮まり、ヒントを掴んだデンジくんが自ら特攻しに行くのは頼れるジャンプ主人公そのもの!だからこそ、良いところで終わりやがったアア~~~~~!?ってなれたのだ。ちゃんと期待性を見出せる主人公が描けるアニメは良いアニメ。
今週の「原作となんか印象違ってたな」案件は特にこれが変だなあってのはなかった。強いて挙げるならパワーちゃんの大統領宣言後のデンジくんの「いつも通りっすね」発言は原作だと間の使い方もあってシュールに感じられたのだが、本アニメ版では若干コミカルさを含めた言い方になっていた。が、これはこれであり。だって、面白い言い方になっていたから。あとこれ、瞬発的に言ってたのがほんとうに「いつも通りっすね」であることを説得させていたんだと思う。
原作サブタイについては、
今回の場合「エンドレス8階」がしっくりくるんじゃないかなと思ったら、「デンジを殺せ」。3巻のサブタイにもなっているのだが、今見てもひでえサブタイだな!
まあどのみち、今回デンジくんの生死がこの極限状態の分かれ目になっているからしっくりくるサブタイなのだが。
◆狂気と恐怖を煽る『永遠の悪魔』
ホテル篇は個人的にはそこまでヤバいとかコワイとか絶望を煽られてはいなかったシリーズなのだが(今のところ死者が出ていないのもある/突入前にマキマさんがナレーションで犠牲者確認してたけど)、リアルに考えると極限状態に陥ってもまずおかしくない展開だ。現にコベニちゃんが頭おかしくなっていたのが証拠だ。デンジくんを刺そうとしたのもだけど、なんだよトイレの水飲もうとしたって。まさか便器のじゃないよな…??
8時18分が永遠に続いていると言われると、時が止まったような印象を受ける人は多いと思う。ぼくも3年半ずっとそう考えていた。だがしかし、全く違っていた。
秒針が動いているのだ。
壊れた時計のように、カタカタと。
メトロノームのように、だが小刻みに。
1秒そのものも無限ループしているように。
なにこれめちゃくちゃこわい。悪魔らしい恐怖の煽り方であるが、動きを付けるアニメならではの手法で、時計という小道具だけでこんなにも異常さを煽ってくるとは、これは地味ながらなかなか秀逸だなと評価されてほしくあった。
そしてなにより今回ド肝を抜いたのは、永遠の悪魔のヴィジュアルだ。前回汚いカービィのような雑魚悪魔を真っ二つにしたら、キングスライムシステム発動したようにこのように膨張したのだが、原作以上にマジのガチでドチャクソきめえ。マジきめえ。当然褒めてます。
原作も大概きめえのだが、そこまでキツいとは感じられなかった。のだが、BB先輩シリーズの汚物のようにうごめいていると本気でマジ勘弁してくれよってなれる視覚的嫌悪感を煽られた。
なんていうのだろうか、集合体恐怖症の悪魔とも言えるキツさがあった。まさかアニメで永遠の悪魔の評価がこうも急上昇するとは思えなかった。だって、ヴィジュアルから明確な恐怖を煽られているんだもん。でもたまに綺麗な声をするんだよなこいつ。EDでキャスト確認したら実際4名が演じていたそうで、そこもTHE集合体めいている。
ラスト、デンジくんが自ら永遠の悪魔へ食われるように口へ向かって落下していくと、えらく深くまで潜ったみたいだが、それもまたヤツの永遠を物語るのだろう。アニメオリジナルの演出だけど、ここも強キャラ感が増してて良いと思います。
◆明確な変化が描かれるアキくんと姫野先輩の関係
今週中盤に描かれたアキくんと姫野先輩の回想では、如何にして二人の距離感が縮まっていくのかが描かれた。アキくんのちょっとズレた行動に、姫野先輩の瞳に光が宿され、やがてバディらしくなっていく…
アキくんは最初は生意気な後輩キャラのようにタメ口だったのが今では敬語を使っているし、タバコを最初は嫌がっていたのに今ではすっかり愛煙家になっているのも、今となってはなかなか感慨極まる光景だ。アキくんそんな時期があったんだなと嬉しく理解を深められる。だからこそ、原作未読組にはじっくり過程を見届けてほしかったのだ。
前回ホテル突入前、デンパワに「お前ら敬語はどうした?」と言っていたが、姫野先輩からすれば「それは過去のキミもなんだよな~」とニヤっとしていたのかもしれない。実際姫野先輩も敬語使いなよと忠告していたかどうかは分からない。タツキ先生も実際狙った「気づき」の瞬間かどうかも不明だ。だけれど、個人的にナイスなエモ要素だと勝手に考えている。敢えて作中で語らないから、こう考えたくなってしまう。
それこそ、チェンソーマンの醍醐味である沼要素だとぼくは考えている。事実上、二次創作やファンアートが盛んになっている。
というか、当時のアキくんもまだまだガキだよな。平手打ちしてきた元バディの知人にガムつけるわ、杏仁豆腐いらないならもらうぞと食いつくわ(パワーちゃんも同じことやりそう)、一体何年前のエピソードにして当時何歳かは不明だが、顔つきといいまだ幼さが見られていて微笑ましい。
さて、回想内では「頭のネジがぶっ飛んでいるデビルハンターほど強い」という話題が繰り広げられた。この言葉から何かを察した人はいるだろう。
◆頭のネジがぶっ飛んでいる二人
デンジくんの寝顔かわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1111111111111111111111
あのえっちなことに敏感なデンジくんが!!
こんな!!こんな安らかな天使のような表情で寝ているんですよ!!!!ドチャクソかわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!11111
デンジくんのかわいいムーヴを見るたびにテンションするのは毎週いつものことなのだが、原作最新話もなのだが、クッソかわいいのはマジの話なのだが、それはともかく。
こんな状況なのに寝放題という逆転の発想を閃いたデンジくんは最早頭が良いのか悪いのか分からない。ナイスアイディアと言いたいところが、「寝取る場合かーッ」とツッコまれてもおかしくない。だがしかし、視聴者含めてポジティブな方向へ向かっていく姿勢は素敵だ。別に他のみんなもせーので寝たわけではないのだが。というか、まず眠れるかどうかは分からない。
でもデンジくんはこんなフカフカなベッドで寝たことはないし、思う存分眠れる機会はなかったはずだ。休日はパワーちゃん共々アキくんに叩き起こされそうだし。
原作以上に抱腹絶倒しててひでえなこいつ!!
恐怖するコベニちゃんの掘り下げと同時にくしゃくしゃになった表情を見て大爆笑するパワーちゃんひどすぎる!こんなときに笑っている場合じゃないんだぞ!しかもなんか、原作以上にバカ受けしてない!?ひどくない!?
非常食をひとり勝手に全て食っちまうクソムーヴ。
どう見ても食ったのバレバレなのにそれを全く隠そうともしない、ホラを吹く余裕の態度はもう、ある種の大物感を感じ取らずにはいられなかった。ほんとすごいなこいつ。ノーベル賞受賞しようとするだけの頭があるわ。皮肉抜きで。
大好きなシーン。パワーちゃんがデンジくんの肩にアゴくっつけてるのも猫みたいになついててかわいいし、ブラックジョークに対応してくれているデンジくんもかわいい。
こんなふうに、極限状態だろうが気にせずポジティブになっているデンパワの異常さが目立っていた。まさに頭のネジがぶっ飛んでいるも同然としか言いようがない。…それはコベニちゃんも同然な気がするが。とうとう荒井くんをスパイ扱いしやがってたからな、気が動転しまくってるといえばそこまでだが。家庭環境は相当アレなのが丸わかりだし(風俗かデビハンの進路を決めつける両親ってヤだよ)、普段からイイメシ食ってるのかどうか不安になれる。
◆第6話ED
今週はKanaria「大脳的なランデブー」が流れた。
うーむ、5話6話はそこまで強く印象に残る曲ではないかなあ…というのが正直な感想。中盤だからかそんな狙いの曲が集中されてチョイスされている気がする。いやもしかしたら聴き返す・視聴し返すたびにスルメソングになるかもしれないんだけど。でもやっぱり強烈なEDは一発で印象に残るから分かりやすすぎるんだよな。
DIO様の屋敷みたいだなこれ。
正確にはケニーGの幻覚のスタンドでダンジョンっぽくなった光景みたいなヤツか。今週のEDの映像は、現在進行形で永遠の悪魔に囚われているのが分かる、作中とシンクロしているPVみたいだった。いいところで終わっちまったが、これ見て期待をしてくれよな!という主張かもしれない。
うん、まあ、実際来週は期待しかない回だからな。毎週期待しかないけど。