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【鬼武者2】あなたの織田信長はどこから?私は『鬼武者』から!【レトロゲーム紹介記事】


◆鬼武者

『鬼武者2』のリマスター版が2025年5月23日(金)に発売決定となった。

現時点ではダウンロード版のみ発売となっているので注意。
初代『鬼武者』のリマスターはパッケージ版も発売されたのだが、いずれ『鬼武者3』『新 鬼武者』とのカップリングも兼ねて発売されることを期待しよう。

『鬼武者』とは初代が2001年1月25日に発売されたカプコンの戦国サバイバルアクションゲーム。プレイステーション2専用ソフトであるので、本体発売から1年が経とうとする直前だから、プレステ2初期のゲームである。

『バイオハザード』の戦国版、「戦国バイオ」とも言える作品。
あちらが重火器がメインならば、こちらは刀を振るうのがメインになっている。いちおう火縄銃や弓矢といった飛び道具も用意されている。操作性は『バイハ』のようなラジコン式でやはり最初は慣れを要されるのだが、『バイハ』と決定的に異なる本作の特徴が絶対に折れない刀だからこそ無限にバッサリ斬りまくれる爽快アクションである。
その点においてはぼくは『バイハ』よりも本作のほうが好きだ。かといって天下のカプコンなのでまず簡単なゲームとは言い難いし、「一閃」と呼ばれるテクニカルな一撃必殺技でしか倒せない最難易度モードも用意されているので歯応えがある。

『鬼武者』シリーズは2006年に発売された『新 鬼武者』を最後に本編ゲームのシリーズ展開が途絶えてしまったが、その後も地道にひっそりとパチスロ化やソシャゲがリリースされていた。
2018年には初代『鬼武者』のリマスター版が発売、2023年にはネットフリックスで完全新作オリジナルアニメが配信開始、そして今回紹介する『2』のリマスター版。少しずつ狼煙を上げていき、そして…

2026年には20年ぶりの完全新作『鬼武者 Way of the Sword』の発売が控えている。

◆2が一番好きなんですよ

今回リマスター版が発売される『鬼武者2』のオリジナル版は初代から一年後の2002年3月7日に発売された。23年の時を経て新生されることとなる。

『鬼武者』シリーズはすべて手を付けたわけではない。
クリアーしたのは『1』『2』のみ。『3』はコンセプトに首を傾げてちょっとしかやらなかったし、『新 鬼武者』は全くの未プレイ。まあ、どのみちリマスター版の発売を機にチャレンジしたい気持ちがあるな。『無頼伝』もやってみたいんだけどリマスター化はないだろうなあ。昔ワンコインで売ってたのを買えばよかったなあ。

で、表題通り。
『2』が一番好きだ!!

あ、ぼくのことだから真っ先に疑われそうだから最初に言っておくけど、OPのオユウのシーン(3:40から)を500億回見返したからではないよ。

なんたって、前作よりもボリュームが増えたことですよ!
前作は1周クリアーしておまけ(何故かパンダの着ぐるみのやつ)を解放したら満足してしまい、「とても面白かったけどなんか物足りなかった」とか「金城武の棒読みは当時クソガキながら変に聴こえてしまった」とか、多少の気持ちはあるんですね。
ああそうそう、言い忘れていたが、初代『鬼武者』ないし『3』の主人公・明智左馬介のモデルが金城武さん。声も担当している。「ゲームで体感する時代劇」といえばしっくりくるだろう。ユキヒメー

◆2の遊び心

さてこの『2』。
物々交換システムによる好感度で変化していくシナリオルート分岐、それによって解禁される魅力的な仲間たちの操作可能でかなり遊び心が増えてすごく面白かった。物々交換はRPG要素というか、この『鬼武者』という世界観により一層浸れられる日常要素として最高だった。確か買い物もできるんだったな…(たった今思い出した) 
もちろん1周目だけではすべてを網羅できない。とあるキャラクターの結末にはびっくりしましたね…ガチでね。

そしてなにより、幻魔界最強の剣士・ゴーガンダンテス!
本作には数多くの強敵が立ちはだかるのもゴージャス感を煽ってくれるわけだが、こいつが大好きすぎるわけですよ!
もう見るからに面白いイロモノヴィジュアルで、何も知らない人からすれば「こいつ浮き過ぎじゃね??」と言われても仕方ないくらい作中ではかなりのナルシストな言動が見られる。でも案外紳士。

かといって100%ギャグキャラではない。
基本的にシリアスな本作における、陽のライバルポジションとも言える存在だった。悪役ながら見ていて楽しくて気持ちよくて、そんな彼の生き様は未プレイの方には是非見届けてほしいくらいの沼を誇っている。
人間と幻魔のあいだに生まれる奇妙な友情は刺さる人は絶対に刺さるはずだ、

◆黒いスーツの男

本作の主人公・柳生十兵衛のモデルは故・松田優作氏。

なお声優はハードボイルド工藤氏というものまねタレントのこと。今初めて知ったわ。

松田優作氏については当時全く知らなかった。
本編クリアー後のおまけコンテンツ「黒いスーツの男」の黒服コスチュームが、氏を代表する名作ドラマ『探偵物語』をモチーフにしていると知ったのも数年後の話である。

完全ギャグな違和感丸出しの「黒いスーツの男」とブーッのせいで『探偵物語』が変なドラマという偏見を持ってしまい大変申し訳ございませんでした。

◆RUSSIAN ROULETTE

布袋寅泰氏による主題歌「RUSSIAN ROULETTE」も大好きである。
元々布袋氏めちゃくちゃかっこいい。これもおまけモードでMVが見られる。

主題歌というよりCMソング?
別にエンディングで流れるわけではないというか流れると雰囲気ブチ壊しかねない戦国らしからぬロックな曲なのだが、だからといって合っていないわけではないんだよなあ。
『鬼武者2』要素がこの曲のどこなのかは分からないが、かといって別の曲は見つからないというか…なんとも言語化しづらい刷り込みになってしまっている。『るろうに剣心』の旧アニメ版1stOP「そばかす」みたいな刷り込み。

(※目がちかちかするので注意)

布袋氏はもちろんめちゃくちゃ好きである。
エガちゃんのテーマソング「スリル」はテンション余裕でアガれるし、

一番好きな曲は「CIRCUS」である。
「布袋式サーカス」という独特の世界観が映像と曲を通して好きすぎるんだ。

『鬼武者』という本題からズレてしまったが、本作の主題歌「RUSSIAN ROULETTE」を通して「やっぱり布袋さん好きだなあ」と再確認させられたわけだ。

◆織田信長

さて本題。
織田信長の存在を生まれて初めて知ったのは『鬼武者』がきっかけである。

もうね、数年後歴史の授業でやはりびっくりしたわけですよ。
「ノッブおるやんけ!!」「なんだこのチョンマゲのおっさん!?」と衝撃の進研ゼミ現象にかかっていた。
おそらくぼくだけでないはずだ。別に『鬼武者』だけに限らない話だと思われるが。当時は存在自体知らなかったが他にもコーエーの『信長の野望』があるわけだし。今ではフリー素材の代名詞なので、人と作品の数ほど「はじめての信長」が存在しているわけだ。信長が女性だと勘違いしちゃった人もいるのかな…どうだろうか。

本作の敵は「幻魔」と呼ばれる和風ファンタジーめいた存在で、そやつの力によって一度死んだノッブが蘇った設定になっている。今見るとやはり絶対有り得ないifの歴史ではあるのだが、初プレイ当時は全然そんなのは気にせず純粋にプレイできていた。
たぶん、幻魔が妖怪みたいな存在であるからなのと、和風ファンタジーとして違和感のない世界観になっているからだと思う。民明書房のように嘘を付くのが上手いんだな。いちおう横文字の悪役ネームドが登場するのは子供心ながら少し疑問を抱いていたが…

当時マジのガチでクソガキだった故に全く歴史について微塵にも詳しくなかった(それでも分かり易い勧善懲悪な王道)から、確かノッブは架空の人物だと思い込んでいた覚えがある。いまさらネタバレもクソもないのでネタバレすると『2』におけるラスボスなので、ファンタジーめいたアクションを繰り出すのも別におかしくないなあと普通に受け入れていた。

その後にノッブが実在すると知れば、うん…たまげたなぁ。
だからって史実でも第六天魔王呼ばわりされているこの世はおもしれーわ。そりゃカプコンも幻魔に魔改造してやりたくなるわ。

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