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『クレヨンしんちゃん』の野原家爆発回がトラウマだった話

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◆当時のトラウマ

『クレヨンしんちゃん』は過去に、ひょんなことで野原家が爆発したことを貴方は知っているだろうか。第395話Bパート「突然家が大変だゾ」 である。

2001年5月11日放送。
ぼくがまだクソガキだった時期だ。

実はこの回、ぼくにとっては軽くトラウマだった。
20年ぶりに見返すとすげえあっさり爆発したなあ、ヒキもあっさりだなあと、記憶よりもシュールコントのように仕上がっていてびっくりした。いや、とても笑いごとでは済まなされない大惨事なのだが。

◆第一の理由:生々しいリアリティ

何故トラウマなのか。
春日部市に属するある一軒家が爆発してなくなったという生々しいリアリティがやはり第一の理由だろうか。この頃ぼくはギャグ補正という言葉は知らなかったのだが、クレしん特有のたんこぶのように数秒後には消えてなくなるだろう、だから次の回ではしれっと野原家が何事もなく復活…

――――なんてことはなかった。
ギャグ補正が全く通用せず、来週へつづいた。

こういうのってわれわれの日常では有り得なくはないのがやはり生々しいんだよな。まるで、『クレしん』にマジの現実が介入したような怖さを感じられてしまったのだ。

◆第二の理由:平和の終焉

『クレしん』は30年も放送されているし、2001年放送当時も「何も変わらないが良い」をモットーとしたご長寿アニメなのは代り映えのない事実である。

そんな平和な日常がある日途絶えてしまったのが第二の理由である。
映画なら『オトナ帝国の逆襲』のようにひろしとみさえが変わってしまったのだが、それは映画だから仕方ない。結局元通りに戻る約束された結末があるからそんなにドキドキしなかった。

いちおうとなりのおばさんちに居候してもらったり、みさえが火災保険に入っていたり(だから再建できた)、なにもかも無に帰したわけではない。
再建するまでの間、またずれ荘に住む縦展開には衝撃を受けるしかなかったが、なんだかんだでフツーに受け入れていた記憶がある。それ以上に、原作もこんな縦展開だったというのも衝撃だったが。よく通せたな…

◆第三の理由:哀愁漂うBGM

野原家爆発後、哀愁を漂うBGMが流れていたのも決め手である。
そんなに長く流れていなかったのも記憶と全然違っていたのだが、マジで家が無くなってしまったマジ感を煽るに十分なBGMだった。このBGM自体はそこまでレアなものではないのだが…

***

以上である。
最近の『クレしん』はあまり見ていないのでよくわからないが、まあ恐らくこのような人生を一変しかねない大惨事はないだろう。視聴者も求めていないだろうし。
野原ひろし殺しの流儀の可能性は秘めているが。


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