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『ダウナーお姉さんは遊びたい』第9話感想 お姉さんもかつてはファイアトルネード決めたかったコロコロキッズなのかわいい!!【漫画感想】


◆サッカーやろうぜ

2024年12月16日(月)に『ダウナーお姉さんは遊びたい』の第9話が配信された。

★前回の感想

12月27日(金)に劇場アニメの公開が控えている『イナズマイレブン』と思われるサッカーネタが前日予告ツイートで出てきたが、やはりその通りだった。まあタイムリーだしな、今だからこそやっておきたいわけである。

いちおうコロコロのサッカー漫画って他になかったっけなといの一番に連想されたのが『やったね!ラモズくん』なのは我ながら捻くれているが、そのカッシー先生がかつて描いたという『嵐のJボーイ ぶっとび闘人(ファイト)』なんてのもあってちょっとびっくりした。他にはかつてアニメ化もされた『がんばれ!キッカーズ』、現行最新のコロコロサッカー漫画『ネコサカ!』なんてのがあるそうだ。

うぇ~いアフィぺたぺたた~のし~!
つーか週コロでサッカータグなんてのがあるんだな。地味に便利だ。ほぼ『イナイレ』ばかりなのが偉大さをわからせてくれる。

◆必殺技の練習

『イナズマイレブン』の解説は後述するとして、早速当該作品に登場する必殺技の練習に励むお姉さん。27さい
別にこの年でコーチをやっているお兄さんがいるし、『イナズマイレブン』でも2(驚威の侵略者編)で「吉良瞳子」というお姉さんと年が近そうな女性コーチも登場した。だけどお姉さんは案の定とてもサッカーするようには見えないですからね。『ジーコサッカー』が『SM調教師瞳』に魔改造されたみたいな珍事ですからね。

はい。知ってた。
お姉さんのこと初めてぽんこつかわいいと思えたかもしれない。

「いや最初からかわいいだろ!」と罵倒されそうだし、この前のルービックキューブ回で描かれた幼女時代はかわいかったのだが、このお姉さんは一見ミステリアスな美少女(?)なようで不審者極まりないですからね!
そんなお姉さんでも必殺技は完全再現できないのが、かつてコロコロキッズだったわれわれとの親近感を覚えずにはいられなかった。

『イナズマイレブン』は2008年からシリーズ展開されたので、本作が2024年設定なら16年前のお姉さんは当時11さいか。見事に直撃世代だな。
この頃から『イナイレ』に沼ってて必殺技ごっこしていたのかなと思うと急激にかわいく見えてきた。まあ同年代の子からすれば「なにやってんのあの人…」と不審な目で見られそうだが…
そして新夕くんは現在中学生(12~13)なので『イナイレ』を知らないのも全然無理はない。「うせやろ!?」とぼくもたまげたが。ジェネレーションギャップってまじこえーよなあ…『妖怪ウォッチ』はギリ知っている世代か?たぶん今のキッズからすれば『イナズマイレブン』は「ガッツギア」のパッケージの謎キャラクターって印象なのかもしれない。

『イナズマイレブン』が今でも続いているのは数割が味の素のおかげだと思う。

小5の女の子が超次元サッカーごっこってどうなんだろう?
個人的には余裕でほほえまなのだが、変な奴扱い受けられそうだしなあ。いちおう『イナイレ』は女性人気も高いんだけど、お姉さんはそういうキャラ方面ではなくコロコロ要素に注目しているみたいだし。
でもお姉さんはファイアトルネードをチョイスしたあたり豪炎寺さんの夢女子疑惑。『ほのスト!』もチェキってそう。

◆イナズマイレブン

イナズマイレブン』は2008年から展開された、超次元サッカーを題材としたメディアミックス作品。
ニンテンドーDS(ニンテンドー3DS)でリリースされたゲーム版が主な原作となっているのだが、恐らく一番馴染み深いのは同年より放送されていたTVアニメ版だろうか?

もちろんコロコロ本誌でもコミカライズされた。こちらもオススメだ。

原作ゲームは当時からすごく気になってて遊んでみたかったのに実はまだ未プレイで、レベルファイブ作品は『ローグギャラクシー』しかやっていないあたり如何にぼくが捻くれている人間なのかが分かる。2026年に初代リメイクが出るそうなのでここから手を付けてみるのもいいだろう。…2年後は流石に遠いな。
まあアニメ版のほうがとっつきやすいからここから触れてみるのもいいだろう。当時は超次元サッカーだなんて『テニスの王子様』で慣れたテニス信者のぼくからすればそんなに大したことないだろうHAHAHAと実は最初ナメてかかっていたら予想以上にハマってしまうほど面白かった。

◆至高の王道

『イナイレ』といえばトンデモ必殺技が作品の代名詞だし、宇宙人とか未来人とサッカーするトンデモ展開が目立つ傾向があるが、個人的にはそれを期待した上で感心させられたのは見ていて気持ちのいい王道展開である。

ぼくの中では王道とは「こうなって嬉しい・クッソ燃える展開」だと考えている。それが取り揃えているのが『イナズマイレブン』だ。

まさに王道を征く少年漫画そのもの。
最初は弱小チームからはじまり、チームのエースとの加入そして別れ、最初こそ外道だったが悲しい過去を持つ故に改心して仲間になっていく宿命のライバル。そのライバルである鬼道さんは本当に良くできているキャラだったから、仲間になって嬉しかったんだよなあ。久々に漫画1話を読み返したら別人かってくらいヘイトムーヴしててびっくりしたけど!

宇宙人とか未来人との対決はまあ寄り道みたいなもので、円堂キャプテン率いる雷門イレブンは日本一、やがてはイナズマジャパンなる日本の集大成が世界の頂点を目指す!!というのは分かりやすいストーリープロットだ。まあどのみち世界との戦いは見てみたいよな。どいつもこいつもトンチキ必殺技ばかり出してくるし。

とはいえ、『イナイレ』は全部を追ったわけではない。
無印はストーリーは3の途中までしか見てなかったっけな…?続編『GO』もミリしら状態だ。というかもう10年以上前だから断片的な記憶を頼りにこれを書いている。それでも我ながらそれなりに覚えているくらい、強烈に脳を焼かれたのは間違いない。

◆かっこよくて面白い必殺技

超次元サッカーならではの必殺技は非現実的なオンパレードだが、エフェクト含めてカッコいい技が多いので真似したくなったキッズはいるのは当たり前を越えた当たり前だ。もちちん柳田理科雄先生も考察してくれたほどだ。夢があっていいじゃあないか。

そんな技のひとつとしてゴールずらしの衝撃は一生忘れられなかった。ふざけたネーミングからしてネタ技のカテゴリだし、そんなんアリ!?とツッコミたくなるインチキくさいが、これを繰り出す瞬発力が神がかっていたんだよなあ…!事故みたいな出し方みたいなんだよなあ…!もちろんめちゃくちゃ爆笑した。
ちなみにサッカーゴールは物によってまちまちだが、80~160kgもするらしい。こんなのを吹っ飛ばせるやつはダンプカーの擬人化かなにか?

◆推し

もちろんめちゃくちゃ染岡さん。みんなのアイドル染岡さん。

扱い的には地味だし坊主だし、案の定かませな役目も果たされてしまうのだが、単なる不憫枠ではない掘り下げが素敵だった。
特に2から登場する吹雪くん(エターナルフォースブリザードの子)との関係性がすごく好きなんですよねー…染岡さんの離脱(入院)はいつかこうなりそうな予感がしていただけにショックだったなあ。だから満を持して復活はすごく嬉しかったわけですよ。

なんでさん付けなのかって、それ以外の呼び方ってあるんですか?ぼくは「気がついたらさん付けしていた」って感覚だな。なんか、呼び捨てはスゴイシツレイだし、くん付けはしっくりこないし、兄貴分でもあるけど兄貴ってほど等身大ではないし、じゃあ「染岡さん」がしっくりくるわけだ。

他は鬼道さんが好き。改心の流れは忘れちゃったけど、憎めないお兄ちゃんなんですよ。ああくそう、今度リメイクが出るらしいからやらな!

◆突然の落下

こわっ
こえーよ

鉄骨落下だなんて前フリもないので一見本当に唐突な事故のようだが、実はこれ『イナイレ』の帝国学園戦で描かれた影山監督のダイレクトアタックのパロディである。
つまりサッカー関係なしの殺人妨害をかましてきたわけだ。

アニメを見た当時はもちろんめちゃくちゃたまげたなあ。人死にしかねないのに『テニスの王子様』の照明落下くらい爆笑していた。
いや死者が出るのはマジで笑えないし、この後影山監督が逮捕されたのは当然を越えた当然なのだが、察しの通りぼくはこういうトンチキ展開が大好きなのである。スポーツで死人が出る度に心が舞い踊る。サッカー関係ないこの殺人プレイはぼくの想定の斜め上をいかれたもん。『イナイレ』すげえなあ…って。
よって今回の事故もだいたい影山監督のせい。

出た!!皇帝ペンギン1号!!
かっこいい!!つーか無駄に作画かっこいい!!!!

もちろん2号も3号もあるぞ!つーかこっちが先行登場。

なんでペンギンを具現化させるの?とはぼくもツッコミたくなったが、これはもう今では帝国学園の十八番として外せられないものなので普通に受け入れられている。なにより板野サーカスめいた作画はすごいし、この2号は三人でシュートなのが少年漫画らしいゲキアツシチュとして刺さる。だから変な要素なんて意外とない。皇帝ペンギンも派手なエフェクトに一役買ってくれているわけだ。

そうはならんやろなっとるがい!
なっついなあこの小ネタ。ググったら元ネタのシーンが出てこなかったが確かに「黒コゲだ…」って台詞があった記憶がある。サッカーボール一球だけで鉄骨数本止めて黒コゲで済んだのも恐ろしい。ボールは友達だから無闇に犠牲にしてはならないのだろう。

お姉さん無茶しやがって…!
皇帝ペンギン1号は三回までが限度でそれ以上使うとサッカーができなくなるくらい身体に負担がかかる禁断の必殺技!!だがそれがいい!!
危険だから、2号を先に出す必要があったんですね。

けどまあ、ひとりの女の子を救ってあげたのだからえらい。ヒーローやっている。そして愛すべきバカやってて好きだこのお姉さん!ミステリアスで謎に包まれていながら身体能力はそこまで完璧超人じゃないのもわれわれ読者との程好い距離感が取れてて好き。

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