【詩】まだ帰れないふたり
この詩は井上陽水さんと忌野清志郎さんの『帰れない二人』に触発されて作りました。
(木曜日はエッセイの日ですが、急にイメージが湧いために、無料で公開します)
この橋の欄干は
変わった形をしているねと
笑って
また、下を見た
もうすぐ
最終電車が来るね
君の旦那さんが
遠くに霞んだ
もう 帰らないと、と
何度も言って
腕時計を
何回も見た
ここから
バンジージャンプは
出来るかしら、と
また笑った
あ、魚が跳ねた、と
また笑って
普段、笑わない僕も
つられて
笑って
お地蔵さんのように
足が固まったままの
ふたりなのでした