zenlyの終了から見る既存のコミュニティからの脱却。
zenlyがサービス終了するらしい。一回使ってみたいなと思っていたのにタイミングを逃してしまった。位置情報の共有と書くと響きはいいが、常に他者の行先を知りたいといった"他者との関係性の数値化"の先を行ったメディアだったのだろう。やはり他者の現在あるいは現在に限りなく近い過去を知りたいのか。
実際SNSはどんどん過剰に人間の表層が浮き彫りになる一方だ。煌めいている生活やこれまでは黙認されていただろう事象に対しても反応する・されることが増えている。画面の向こう側と認識していたことが現実に紐づいているのは確かだし、今更って感じもある。
現実の居場所を共有する事はある意味で、既存のネットワークを遮断して各々で独自のネットワーク(zenlyでは地図といった扱い)を作ろうといった流れになっている。
一度肥大化したネットワークあるいはコミュニティは時間をかけて縮小していくが、これからは分裂して行く。庭のようにコミュニティは偏在し、ネットワークになる。
2023.1.13 辻悠斗