準備と行動力

　中学生のころ、定期試験の2週間ほど前になると先生から、テスト計画表をつくりましょうと言われたのを覚えている。A3くらいのプリントを配られて今後2週間の勉強計画を書き出すというものだった。プリントのサイズが大きい分、埋めなくてはならないスペースも広いので、それは結構大変な作業で、クラスの皆はめんどくせーとか言いながら苦労して作っていた。
　僕はというと、結構その作業が好きだった。各教科毎のテスト範囲を確認してそれぞれが教科書の何ページから何ページに該当するかをチェックする。一日にいろんな教科を触っても散漫になるから一日に勉強する科目は1科目だけにする。ただ、昨日のことを忘れてしまうから、予定には常に昨日の復習の時間を入れておく。感覚的にはパズルを組むことに近いのかもしれないけど、皆がめんどくさがるなか、僕はこのテスト計画表つくりが妙に好きだったのを覚えている。ただ、計画を練ることが好きなことと、その計画を実行する行動力があることは別もので、僕はというと圧倒的な行動力不足だった。計画の上では完璧なはずが予定と現実はどんどんと乖離していく。
　これは大人になってからわかったことだけど、計画通りにいかないのは行動力がないのではなくて、自分の適切な行動力を計画に盛り込めていなかったということで、結局自分のことを知るというのが一番の近道なのかもしれないと思った。（サムネは去年の夏にキャンプに行った時にした花火の写真。バケツは買うのにチャッカマンを買い忘れる）