善子ばあちゃん(77)は美少女のままで
美魔女、だとか、奇跡の○歳、なんて言葉が昔はあったらしい。見た目は若々しいのに、実年齢が予想外に上で、多くの人が驚く存在を指した言葉だそうだ。
「こうちゃん、お醤油取ってちょうだいな」
「はい、ばあちゃん」
「ありがとう。やっぱり目玉焼きには醤油よねえ」
テーブルを挟んだ向こうに、御年七十七歳の善子ばあちゃんが座っている。彼女の肌はハリがあって瑞々しく、瞳はキラキラ。零れ落ちそうなほど大きい。スラッとした手足は綺麗で魅力いっぱいで、端的に言えば美少女だ。昔の――百年くらい