見出し画像

ヨルダン|③ 甘じょっぱいがたまらないクナーファكنافة

チーズとはちみつ。

広い広いこの世界でこの二つだけは裏切らないなって思う。
どんなに疲れていても、チーズとはちみつがあるよって言われたらあぁ頑張ろうって思える。

そしてこれはきっと世界共通の魔力で、中東ヨルダンでもチーズ&シロップというコラボレーションが繰り広げられていた。

クナーファ。
すでにクナーファの虜である私は、もはやこの言葉を聞いただけでよだれが出てきちゃうくらいだ。

クナーファというのは、地域によって作り方は少々異なるのだが、主には小麦粉でできた麺状の生地(カダイフ)でフレッシュチーズやくるみなどを二層に挟み、それを焼き上げたものに甘いシロップをたっぷりと染み込ませたスイーツである。

画像1

ちなみに予め述べておくと、日本で食べるような「はちみつチーズ」の甘じょっぱい〜という感じではない。
クナーファはがっつり甘々で、甘甘々じょっぱい、、という感じだ。

けれどもこの甘々がなんとも癖になる甘さ!

麺状のカダイフがシロップをぐんぐん吸って、口に入れるとジュワッと甘さが広がる。
と思ったらチーズの程よい弾力と少しの塩味が合わさって、エンドレス状態だ。
食感でおいしいとはまさにクナーファのことだと思う。

私はこのクナーファを、ヨルダンで過ごす初めての夜に食べた。

ホテルのオーナーのおじちゃんたちが歓迎会を開いてくれたのだが、会もお開きになるかなというところに、一つの箱を抱えたおじちゃん仲間が入ってきて、なぜかみんな大盛り上がり。

なんだと思って箱の中をのぞいてみると、初めましてのクナーファが鎮座していた。
見た目は写真の通り、すごく美味しそう!という訳ではなかったのだが、一口食べてみるとすぐに大好物になった。

画像2

(ただ記録のためとはいえ、もっと綺麗に撮っておけ自分と言いたくなる…)


聞くとこのお店のクナーファはヨルダンで1、2を争う有名店「ハビーバ」のものだという。

ちなみにヨルダン内では、この「ハビーバ」の他に「ナフィーサ」というお店のクナーファも有名で、人々の間で派閥があるのだそうだ。
ちなみに私は両方食べた上で、ハビーバに一票。ハビーバの方がシロップのジュワッと感がたまらなかった。


見ず知らずの日本人のために、わざわざおいしいクナーファを買ってきてくれた、というほっこりエピソードも合わさって、クナーファは私の中で甘く温かみのあるスイーツである。

画像4

(日本にクナーファ屋があったら絶対ここでバイトする)

ちなみにクナーファにやみつきになった私は、その後クナーファの聖地であるパレスチナ・ナブルスで本場のクナーファを味わった。
やっぱり聖地と言われているだけあって、シロップの加減といいチーズの伸び具合といい最高だった……。

画像3

クナーファはできたてが一番なので、現地でしか食べられないのがなんとも悲しくもあるが、旅行の醍醐味を味わわせてくれるという点でやっぱり最高だと言える。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?