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大和路うろうろ・手向山八幡宮
職場が冬シフトの土日定休に変わった。
この機会にぐるっとバスの「土日のみ運行」路線を利用したい。
近鉄奈良駅から「大宮通りルート」の赤いバスに乗り、「大仏殿前駐車場」で降りた。土日のみ運行の「若草山麓ルート」に乗り換えるつもりで時刻表を見ると、出発まで6分とある。
初めてきたのでもの珍しく、人のいる方へ動いてみると、すれ違う人が皆片手にみたらし団子の串を掲げているのが目に止まった。見ると、みたらし団子 一本百円 の看板が出ている。
1人入るのがやっとの小屋の中でおばちゃんが一心不乱に焼いては皿に上げる。それを、客が自分で取っていくシステムのようだ。
家で昼食を済ませてきたはずのわたしも、誘惑に負けて一本買い求めた。
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食べてみるとお正月のお餅に近いので少し意外だった。こんがり焼かれ、中が膨れて飛び出ているのもある。たれは醤油味。ほとんど甘くない。この味は、地元のあのお醤油屋さんだろうか。ツンと香ばしく、熱々で、あっという間に食べてしまった。
同時に発車ベル。
東大寺と春日大社の間の車道を登っていく。鹿の飛び出し対策で徐行運転の旨、アナウンスがあった。紅葉のアーチを背景に車窓すぐ近くをかすめてゆく鹿たちのくつろいだ表情は、日本画のなかに入り込んだかのようで、iPhoneを構える間も惜しんで味わった。
紅葉の最高潮は「手向山八幡宮・二月堂前」。予定を変えてここで降りようか、かなり迷ったが、初志貫徹。
「若草山山麓」のバス停は若草山の登り口にあった。
市内で育ったので幼稚園の頃から何度も登ったが、10年近く前に2人分のお弁当を担いで登ったのが最後だ。小さい山のわりに高低差が激しく、かなり息が切れた。ひとりで登る気は全くしない。
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修学旅行生の長い長い行列と、土産物屋の並びが平時の奈良という感じで、こういう構図の絵もいいなと思う。
バス停ひとつ歩いて戻ると手向山八幡宮。手向山という地名は目にするが、八幡宮は記憶にない。
まずは、バスの中から見えた素晴らしい紅葉の木を堪能した。
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石碑に鳥居。これはまたどういうことかと刻まれた文字を読むと、「このたびはぬさもとりあへず手向山」とある。このたびは…って、学生時代に暗記したあの「手向山」か!
ぬさって何やっけ?と気になり、帰ってから調べた。神社でお祓いに使うあのファサファサした紙のことらしい。ここを通るなら幣(ぬさ)をお供えしたかったけど、この度は急なことで用意できません…という感じらしい。
作者は菅公。高校時代は梅原猛にハマったわたし、見慣れないスタイルの鳥居にも深く納得。すがはらの朝臣という呼び名がまたリアルで良い。この地が「ふぢはらの朝臣」の土地であることも想起して、古い時代が生々しく感じられる。
紅葉は確かに素晴らしい。紅葉の名所と知らずに上手いこと今の季節に来たものだ。地元の紅葉情報も「奈良公園」でまとめられるから、ぜんぜん知らなかった。
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本殿の正面には神楽殿があって、そちらは本気で古いというか、崩れかけというか。こういう古びた神社は近頃の奈良ではほとんど見かけない。
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続きます。