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子どもの才能を伸ばすために親ができること

長男はものづくりがとても好きで、自分の Instagram やYouTubeのアカウントで作品を発表しています。

小学生の頃からそのことで取材してもらったり、仕事を依頼してもらったり、自分の力で社会と繋がるようになってきました。そんな彼の姿を見て、親としてはとても嬉しいです。それは親の力で与えられるものではないからです。

そんな折、テレビ朝日系「サンドウイッチマンと芦田愛菜の博士ちゃん」で作品を紹介していただくことになりました。家族で毎週見ている番組でもあったので、突然の話にとてもびっくりしました。あまりに大きなチャンスで、 息子はプレッシャーを感じすぎて「失敗する夢を見る」と連日うなされていましたが、 この機会に作った作品は彼の一番お気に入りの作品となりました。

子どもにとって、家族や友達以外の大人から作品を褒められたり、制作について聞かれてそれを自分で言語化したりするのは、本当に貴重な経験でした。このような機会をいただけたことを、心から感謝しています。

普段「博士ちゃん」を見ながら、これだけ突き抜けた子ども達はどんなふうに育ったんだろう、 と一視聴者として思っていました。そして子どもが番組に出演するにあたって、この子を育てるときに考えてきたことに誰かが興味を持ってくれるかもしれないなと思ったので、 このような記事を書きました。

子どもに接するときに気を付けていたのは下記のことです。

1好きなことをやりなさいと伝え応援する

当たり前なことだと思われるかもしれません。でも自分自身、好きな物事があるということに救われてきたので、それをしているだけで幸せになれるような物事を見つけて欲しいと思いました。孤独でも、 仕事がうまくいかなくても、そのことさえしていれば幸せと思えるようなこと。それは一生を通じて自分を助けてくれます。役に立つようなことでなくても構いません。

好きなことを見つけるための手がかりになりそうな機会があったら、 積極的に一緒に参加します。その芽はどこで見つかるかわかりません。美術館、 博物館、書店、友達の家、大自然の中、外国の町などなど。

2 好きを深めるために手助けをする

好きになれそうなことの芽が見つかったら、それを深掘りするための手段を教えます。例えば長男は航空機がすごく好きだったのですが、そのために図書館や書店に行き、関連書籍をたくさん一緒に読みました。映画など映像作品もたくさん見ました。そして空港へ足を運び実物をたくさん見て、その魅力を一緒に味わい尽くしました。JALやANAが開催していたスカイミュージアムでの工場見学なども何度も行きました。

機会があれば、 そのことに携わる大人と話す機会を持てるとベストです。子どもがこんな風になりたい、こんな人と友達になりたいと思えるような大人と話すことができると、向かう先がより明確になります。

3 物を与えすぎない

子どもには好きなことを見つけて欲しいと思い、与えられる機会は与えたいと思っていました。しかし、子どもに何かを始めたきっかけを聞くと、手に入らなかったものがきっかけになっていることが多いということに気がつきました。

欲しかったおもちゃを買ってもらえなかったから作ることにした、スマホやゲームを与えられなかったからそのぶんの時間を制作につぎ込んだ、というようなことです。

そのような効果を狙ってしていたというわけではなく、自分が現代社会を生きる大人として、モノや情報に翻弄されすぎていて疲れているという自覚があったので、 せめて子ども時代は多すぎるモノや情報と無縁でいる方が幸せなのではないかと思い、与えることに慎重になっていました。

4親自身が好きなことに打ち込む

子どもが生まれた時に思ったのは、子育てはとてもエネルギーを使うけれど、 いつかは終わるものだということでした。子どもの手を離さなきゃいけない時に、子育て以外の切り口がない自分だったら、気持ちよく離れていく子どもを見送ることができないだろうと。

だから、 意地でも仕事は辞めないと決めました。そして、 子どもに口を酸っぱくして好きなものを見つけなさいと言っているんだから、親である私自身が好きなことを思いっきりしなければ説得力が生まれないと思ったのです。

私にとっての好きなことというのは、旅行であり、絵を描くことであり、洋服を作ることでした。なので今も、 多少子育てに手や目が行き届かないことがあったとしても、自分の好きなことはきちんと続けようと思っています。そんな私の背中を見て感じることがきっとあるはずと信じています。

こうして書いてみると、普通のことばかりです。でも、それでも子どもは育ちます。子育てをしてみて日々思うのは、子どもというのはすでに育つ力を自分の中に蓄えて生まれてくるんだなということです。その姿は植物の種子のようです。

大人にできるのは、その種が発芽して伸びていき、本来の姿を発揮できるような環境を整えるだけです。環境を整えるのに必要なのは、大人の側も好きなことを思いきりして、健やかな心身の状態でいることだと感じています。

この本を以前読んで、「こんなお母さんになりたい!」と思いました。おすすめ!



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harusame
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