エミー賞が間近と思ったら、始まっていた。SHOGUNが「輝いてる」
アメリカ時間では日曜日の夜、ということで、日本の月曜日に、エミー賞のクリエイティブアーツ部門、第2弾のニュースが入ってきます。
ざっと見ると、『SHOGUN』が、かなり強い。編集、撮影、サウンドミキシング、サウンド編集、メインタイトルデザイン、プロダクションデザイン、スタントパフォーマンス、ヘアスタイル、メイキャップ、衣装、キャスティングで受賞。すごいですね。これは作品賞の受賞への期待が膨らみます。
この眼光、将軍
『SHOGUN/将軍』がまぶしいゼっという記事もエミー公式から。
撮影、編集、音、そして配役が良くて、衣装もメイクもいい、プログラムの顔であるタイトルデザインもいいとなれば、これは作品賞ですねっ、というところですが、競合のノミネートには人気ドラマシリーズもならびます。
長寿番組では『ザ・クラウン』がありますね。『窓際のスパイ』はすばらしく良いし、『Mr.&Mrs.スミス』はとてもユニークでした。
個人的には、SHOGUNはストーリーを大絶賛というわけではなく……。プロットに難があり、キャラクターの触れかたに物足りなさも感じて、すこぶるのれたわけではありません。おそらく原作は、渦に巻き込まれたかと思えば、目の前で人が死に心理的な壁が立ちふさがり、緩急に翻弄される体感があるのではないかと推測しています。日本ではストレンジャーな按針こと、ジョン視点で(未読)。私にとっては、これは家康のはなしね、とか、関ヶ原の戦いは、とか、「補強」して見ていたところもあります。それが、外国人が、こんなに「良い」と思った。むしろ「補強」が無かったから良かったのだろうか、などなど、またちょっと考える機会になりそうです。
SHOGUNの受賞のなかに、「サウンド・ミキシング」、「サウンド編集」とあります。細かく分かれているんですね。編集は配置、ミキシングはその聴こえ方、と思うのですが、大きなプロダクションのじっさいはどうなんだろう。ほかに賞の項目を見ていくと、「マルチカメラ・シリーズ」、「シングルカメラ・シリーズ」などがあり、いったい、どういう区分けで、選抜があるのか興味があります。ヘアデザインは、たしか、現代劇とコスチュームプレイもので分かれている。お互いに刺激し合う関係性が見える気がして、気になるところです。
わたしが今シーズン、もっとも魅了された『リプリー』は撮影、編集、スペシャル・ヴィジュアル・エフェクトで受賞。リミテッド部門での作品賞を期待しています。
明日こそ、リミテッドシリーズについて書きたい。
と、いいながら、おわり。
※追記。公式サイトによると、SHOGUNの受賞は次の通り。
シリーズの時代衣装
時代劇またはファンタジーSFメイク(非人工物 non-prosthetic)
人工物メイク
時代劇またはファンタジー/SFヘアスタイリング
スタントパフォーマンス
時代劇またはファンタジー番組(1時間以上)の美術デザイン
ドラマシリーズの画像編集
シーズンまたは映画の特殊視覚効果
メインタイトルデザイン
コメディまたはドラマシリーズのサウンド編集(1時間)
コメディまたはドラマシリーズのサウンドミキシング(1時間)
シリーズの撮影(1時間)