今泉力哉監督作品「街の上で」という傑作
こんにちは。
今回は来年春公開予定の今泉力哉監督作品の「街の上で」という作品の魅力について、思う存分語りたいと思います。
この「街の上で」という作品は、若葉竜也さんが主演の、下北沢を舞台にした日常恋愛系の映画になります。私はこの映画を京都にある「出町座」というミニシアターで、2019年の12月に行われた特別上映で観ました。
当時私は今泉監督作品は「愛がなんだ」しか観たことがなく、その時公開予定で気になっていた宮沢氷魚さん藤原季節さん主演映画「his」の監督が今泉監督だということを知り、半ば勢いで特別上映会のチケットを取りました。
結論から言うと、この作品すっごい観て良かった!!めっちゃ好き!!!
じゃああらすじ教えてよ!となると思うんですが、この作品、なんていうか、あらすじがとても書きにくいんですよ…。限りなく地続きの日常を描いた映画なので、あらすじを書こうとすると日記風になってしまうんですね。
私、観た映像作品をノートにメモするようにしているんですが、そこに2019年当時私が書いたあらすじがこちら。
下北沢を舞台に、古着屋と、自主映画と恋とチーズケーキと。
…もうこれ以上のあらすじがないんです。この映画みよっかなー、とこのページを訪れてくださった皆さんここで読みやめないでくださいお願いします。
でもこの「あらすじが書けない」感じがなんともたまらんのです。起承転結がはっきりしている作品の方が私はもともと好きなのですが、この作品でこういう”何処かの誰か”の物語に惹かれる自分を見出して、なんか大人になったなぁ、なんて思いました。ビバ、地続きの日常。
ところで、今泉監督といえば、2019年に公開しヒットした「愛がなんだ」(岸井ゆきのさん、成田凌さん主演)が有名ですよね。
この映画は「全部が好き。でもなんでだろう、私は彼の恋人じゃない。」というキャッチコピーの通り、ままならない片想いを描き、多くの共感を集めました。(ちなみに、この映画で「幸せになりたいっすね。」とテルちゃんに言っていたナカハラが、「街の上で」主演の若葉竜也さんです。)私も共感に胸を抉られたのですが、少しテルちゃんの行動に「?」となる部分もあって。
私と同じような感想を抱いた方にはもう「街の上で」を激推ししたい。
私自身恋愛経験がそう多くない方だったからなのか、テルちゃんとの間に乖離を感じることもしばしばあった「愛がなんだ」。一方、この「街の上で」は日常の延長線上にある”あるあるネタ”満載で、あーあるよねーめっちゃわかるー、という気持ちになるんです。しかもそれがほっこり、人間って良いな、っていう素敵な気持ち。
そしてこの作品、会話劇がメインっちゃメインなのですが、その会話のテンポの良さ、自然さが良いんです。それもアドリブでなくほぼ脚本通りなそう!凄いです。
また劇中の長回しシーンも必見。あまりにも自然すぎて、ほんと他人の家を覗き見してるかのようでした。あとは下北沢に住みたくなります!
追記:ついに来年の4月の公開が決定したようです。嬉しい!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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