ハルさん

映画やドラマ、演劇、小説など、この世界に溢れる物語について思うところを書いていきたい…と思っていたのに、いつの間にか散文ばかり書いている気がする人。写真は自分で撮ったものです。

ハルさん

映画やドラマ、演劇、小説など、この世界に溢れる物語について思うところを書いていきたい…と思っていたのに、いつの間にか散文ばかり書いている気がする人。写真は自分で撮ったものです。

最近の記事

ステージに選ばれた人

 演劇やコンサートをそんなに数は観ていない私だけれど、生の舞台やテレビを観ていて「あ、この人はステージに選ばれた人だな」と思う人がたまにいる。  それは、演技が上手い、歌が上手い、ダンスが上手い、そういった基本的な事項が際立って見えるということではなく、ステージがその人を呼んで、その人の意思とは異なる引力によってステージに立っている人のことだ。職業を英語で"Calling"というような、そんな具合である。  舞台ど素人の私が言うのもなんだか烏滸がましいが、小さい頃にバレエ

    • 徒然3〜インストバンド編〜

       インストバンドが好きだ。  周りの人に「インストバンド」というと、軒並み「ん?」という顔をされる。インストバンドとはインストロメンタルバンドのことで、ボーカルのいない楽器演奏を中心としたバンドのことをいう。あまり浸透していないみたいだが、コンフィデンスマンJPやブラッシュアップ・ライフなどの劇伴を手掛けているのは、fox capture planという3ピースインストバンドである。案外知らず知らずのうちにみんな聴いている気がする。  唐突にインストバンドについて書きたく

      • 約460字の機知と127ページの魔法

         読売新聞の編集手帳というコラムが好きです。  あまり良くないなと自分で思ってはいますが、ネットニュースが主流となった今、新聞の一面すら読むのが億劫になってしまっています。土曜に放送される1週間のニュースまとめ、みたいなテレビ番組を見て、その1週間を知った気になっています。  そんな私ですが、楽しみに時折目を通している欄があります。それが「編集手帳」です。  この編集手帳は、季節を感じる文学や俳句などをはじめに紹介し、その文章に絡めて世情に意見を言うという、なんとも風流

        • 幻灯劇場「鬱憤」と、ずっと家にいたあの頃の私。

           コロナパンデミックでずっと家にいた、まだ数年しか経っていないあの頃を思い出そうとすると、途端に靄がかかったように記憶が曖昧になるのは何故だろう。  当時大学2回生だった私は、1回生で築いたなけなしの人間関係だけを頼りに、毎日家でオンライン授業を受けていた。電車通学も部活も突如なくなったため、誰かに制限されようとされまいと、必然的に家にいる時間が長くなった。映画だって普段より何本も多く観たはずだし、毎日体温計に表示される数字と睨めっこして、平熱が人より高く、規定値を超える日

          徒然2〜自由律俳句編〜

           人によるとは思うけれど、人生で最初に出会う俳句って、ちびまる子ちゃんの「友蔵 心の一句」だと思います。人によるとは思います。まるちゃんのおじいちゃん、何で日常生活で俳句を詠むんだろう?と、子どもながらに私は思っていたのでしょうが、今なら友蔵の気持ちがわかります。なぜなら今は詠むから。  そう、私が最近密かにハマっているのが「自由律俳句」です。  俳句自体を客観的に鑑賞するようになったのは、おそらく中高の国語の授業なのでしょうが、自ら進んで俳句について考えるようになったのは

          徒然2〜自由律俳句編〜

          徒然1〜絶対音感編〜

           突然ですが、私には絶対音感というものがあります。大体の曲のドレミはわかるし、グラスがぶつかる音階もわかるし、生活音もたまにドレミの音名で聞こえることもあって、ただそれがあっているのか間違っているのか確かめる術がないのでそれで終わっています。ちなみにダイキンのCMはラ、ソニーのCMはソの音がなっています。多分本当です。今度「これはダイキンとソニーどっちのCMの音でしょうかクイズ」を誰かに仕掛けてみたいです。冗談です。  おそらく絶対音感の程度って人それぞれだと思うのですけれ

          徒然1〜絶対音感編〜

          演劇と私とヴィンセント

           お久しぶりです。  なんだか久しくnoteを離れていましたが、ちょっとふと思い出してまた自己満記事でも書いてみようかなという気になりました。それというのも、この1年くらいで映画のためではなく演劇のために、劇場に足を運ぶことが増えたからです。具体的にこの一年くらいで観劇した作品を列挙すると、 「ヴィンセント・イン・ブリクストン」(演出:森新太郎) 「世界対僕」(努力クラブ) 「DADA」(幻灯劇場) 「太平洋序曲」(梅田芸術劇場) 「ダーウィン・ヤング 悪の起源」

          演劇と私とヴィンセント

          2020年観賞映画 おすすめ6作品

            こんにちは。   今回は、2020年に鑑賞した映画で良かった6作品を発表したいと思います。(2020年公開とは限らないので、ご了承ください。)  今年私が鑑賞した映画は、69本でした。それほど多くないですが、その中から選んだ6作品について、ざっくり、どこが良かったのかも含めて紹介したいと思います。 その1:ジョジョ・ラビット 素晴らしい映画!第二次世界大戦・ナチズムを10歳の少年の目線から描いた傑作。前半はコメディ調で駆け抜け、後半はずっしりと。スカーレット・ヨハン

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          チェリまほに思うこと2

           こんにちは。  チェリまほへの想いが溢れ、勢いで書いた「チェリまほに思うこと」。初めてちゃんとnoteで書いた記事でしたが、なんか案外色んな人に読んでもらえたのかなぁ、と嬉しく思う今日この頃です(照)  さてさて、なんだかんだで今回もチェリまほに思うことを書いていきたいと思います。今回は8話の内容まで触れますので、まだ観ていない方、そっとこのページを閉じてください…  このドラマ、徐々に口コミを通じて多くの人に(海外にも!)届いているようです。アジアで2getherを

          チェリまほに思うこと2

          今泉力哉監督作品「街の上で」という傑作

           こんにちは。  今回は来年春公開予定の今泉力哉監督作品の「街の上で」という作品の魅力について、思う存分語りたいと思います。  この「街の上で」という作品は、若葉竜也さんが主演の、下北沢を舞台にした日常恋愛系の映画になります。私はこの映画を京都にある「出町座」というミニシアターで、2019年の12月に行われた特別上映で観ました。  当時私は今泉監督作品は「愛がなんだ」しか観たことがなく、その時公開予定で気になっていた宮沢氷魚さん藤原季節さん主演映画「his」の監督が今泉監

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          チェリまほに思うこと

           こんにちは。  最近になってようやく、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」通称:チェリまほに手をつけました。私がYouTubeで第1話を見たのは大体6話が放送された後くらいなので、この作品が世間及び世界で話題になってからやっと流れに乗った、という感じです…(ちなみにおっさんずラブの時も6話からリアタイして、「えっ来週終わんの…」と絶望感に苛まれたことを覚えています。)  私はネットコミックの作品を結構読むので、この作品のことは原作段階で知ってはいたのですが、「童

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          映画とドラマと物語と

          初めまして。 いつもは趣味で映画やドラマなど数多の物語に触れ、その感想を周りの人に伝えているのですが、どうも不完全燃焼感が否めず(そりゃそうです、私が観たものを必ずしも相手が観たわけではないですから…)このnoteに書くことにしました。 私自身別でFilmarksをやっていますし、アニメやドラマ、映画は観たものをノートにつけるようにしていますが、ちょっとお試しでその感想の一部をnoteに投稿してみたいと思います。色々至らぬところもありますが、「へぇ、こんな解釈もあるのね」程

          映画とドラマと物語と