【第2回 ハルラモネル NEW ALBUM 寄稿コメント】
前回より、2019年11月30日 ハルラモネル 2nd mini album 『インターネットが知らない世界で』の全国リリースに際して、ミュージシャン、音楽関係者の方々にアルバムを聴いていただき、感想のコメントを掲載させていただいております。
全3回のうちの第2回。今回も5名、ぜひ最後の方まで、お読みくださいね。
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●chori(浮かむ瀬) -京都
●ミヤザキナツキ(砂場) -名古屋・大阪
●キキヤマユイ(ハンカチーフス) -名古屋
●Force of celluloid -札幌
●たにがわよりふみ(PA) -京都
(敬称略)
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「よ」
ひとりぼっちで世界に話しかけるとき、
きみはどんな手触りを想像し、
どれくらいの温度を期待するだろうか。
「よ」
おなじような表現を挙げると、
中村一義なら「ここにいる」だし、
青山テルマであれば「ここにいるよ」。
みずから余白を塗りつぶしにゆく「よ」。
証明ではなく共鳴を求める「よ」。
ハルラモネルは「よ」を多用するミュージシャンだ。
それは一種、自分のために建てた灯台のようでもあり、
いっぽう暗い場所で他者と世界を安易に同一化させない、
表現者としての痛々しいほどの矜持をも感じさせる。
彼はひたすらに有徴の存在たるハルラモネルを生きているが、
そこからこぼれ落ちたブルーズは時にふしぎなほどこの手になじむ。
痛みは痛みのままで、喜びは喜びのままで。
ハルラモネルが話しかける世界が、どうかぼくたちにとっても持ち重りのするものでありますように。
愛している「よ」。
chori(浮かむ瀬)
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「圧倒的に疲れ果てている。」
今作の全編を彩る声色を、これまでの自分が知る彼のイメージと対比して感じた変化の正体らしきものは、曲調の明暗に関わらず濃厚に漂う寂寥感。荒涼とした砂漠を当て所なく彷徨う彼の姿を見るかのようで、思わず「大丈夫?死ぬの?」って声をかけたくなるくらいだった。
これだけ書くとまるで、作品に対する落胆の表現かと思われてしまうかもしれないけれど、これが音楽的な退行なのかといえば決してそうではない。
ギターコード進行の檻から果敢にはみだそうとするアプローチとメロディラインには、表現することを止めないその意思の強さが同居しているし、綴る言葉の断片には、虚ろな瞳の奥でも虎視眈々と揺らめきを止めない灯火のような熱が帯びている。この不思議と身体を委ねたくなる気怠さ、エリオットスミスを聴いた時のような、侘び寂びを帯びた美しさにも似ていて。
音楽には色々な表情があっていい。元気を与えてくれるものだけが正義ではない。悲しみに寄り添うことでも、無情感を受け入れることでも、感情を媒体に生み出した歌のその純度に、不意に惹かれてしまうものだから。
聴く側の気質に合わせた処方箋のようなものだとおもう。この空気が誰かの耳元で小さな肯定に変わることを祈っています。
頑張って生きて、また歌い合おう。
ミヤザキナツキ(砂場)
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「ガラスの向こうからこのぼくを探してよ」
あぁ、私だ。私は、誰かに見つけてもらいたくて、分かってもらいたくて、歌なんか作って歌っていたのか。そうだったんだ。
初めて聞いた時に、自分のことを教えてもらった気がした。
高校生とか大学生くらいのころの、淀んでいて迷っていて、見失いがちで、それでいて真っ直ぐでしかいられなかった自分を、照らしてくれて、許してくれる。そして、そんな自分が今も目を覚ましてくる。まだこんなところにも居たんだねと、気づく。
彼の歌を聴くと、自分のことばっかり考えてしまうのはなんでだろうなぁ。彼の曲を聴くと、鏡を覗き込んでいるような気持ちになるのが不思議。聴き方は私の自分勝手でしかないけれど、聴けば聴くほど美しく、大事なものが増えていく。こんな音楽、私はあんまり知らないなぁ。
キキヤマユイ(ハンカチーフス)
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そりゃもちろんみんな人間なので、どうにも気にいらない方というのが世の中にはいるものです。
でもそういった相手に限って、その一挙一動が気になってしょうがない。ついでに冷やかしのうまい文句はないかとついつい考えてしまう。頭はフル回転です。
あと知り合いの充実した様子を聞くとなんだかモヤモヤする、あれもいったい何なんでしょうね。
SNSなんて見ていると、いつもそんなことを考えて変な気持ちになります。
自分からわざわざイライラしにいくのもちょっと馬鹿馬鹿しいと思いつつ、でも何故だかやめられない。
とにもかくにも人間というのは誰かと関わらずにはいられない生き物なのかもしれません。
そんな時に『ばらばらになろうよ』と歌われるとハッとするわけです。
すべての人とわかり合うのはおそらく難しいと思います。きらいなものはきらい、理解できないものは理解できない。
その感情を別に否定しなくてもいい。それを持ったまま互いにそっとし合えたら、きっとみんなもっと自分らしく生きていけます。
“あの緘黙少女が口を 勇気を出して開くように”
少しばかりの意志をもって、僕もこのしがらみの外へと飛び出していきたい。
ハルラモネルさんの曲を聴いていると、ここではないどこかへ行きたくなります。
Force of celluloid
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当時の勤め先の京都のライブハウスのパソコンのメールチェックはもちろんしてて、ある日、一人でお店にいた時かなあ。メールが届いていました。
ハルラモネル
これまで発したことのない文字列なのに言いやすい名前やなあってのが最初の印象。彼は出演希望してくれてる府外のミュージシャン。希望日はお店をお休みにしようと思ってた日。併記されたURLをクリック。はじめてその音楽を聴き、もう、すぐ、京都大阪のミュージシャンにブッキングオファーのメールを打ちました。
出演のその日来たハルラモネルは目つきの悪い、ぶっきらぼうなのに距離の近い、なんだか絡み方のよく分からない人で、そんなこと飛び越えて仲良くなってしまうくらい、こいつのライブはぼくの大好きなやつでした。
新しいアルバムを録音してる、MVもつくる、全国流通もする。全部ひとりで。へぇーそうなんやー。そんな話をまだ夏になる前の京都のnanoでしていました。ハルラモネルが出演する日でぼくは遊びに行ってましたの。作るCDの録音は地元で終わらせてて、マスタリングはSIMPOの小泉さんに頼みたいんだって、程よく酔っ払ってどこ見てんのか分からない目をしてたのしそうに喋ってました。
次の日にライブどうだったか感想聞かせてってLINEが来て、嫌だなって思って、もぐらさんと話したんやからもういいやーんって適当なこと言って済まそうとしたけど食い下がられて、もっと言うの嫌だなって思いながら、
「今このスタイルでやってんのなら申し訳ないけどあんまりぼくの好きな感じじゃなかった、分からへんけどCD作ってたからな気がする、知らんけど!」
みたいなブン殴られそうな事をもうちょっとやんわりと電話で伝えたと思います。そのまんま少し話してたら「なるほど〜」ってハルラモネルは連発しててこいついいやつだなって思ったもんです。
7月の名古屋。実貴子ズとハルラモネルをハックフィンへ観に行きました。早目に名古屋へ行きスパイダーマン ファーフロムホームを観て、バーガーキングを食べてなんかもう完璧。一番手はハルラモネル。ぼくの大好きなやつでした。
言葉を伝えるためのそのタイム感やダイナミクスにライブを観てるぼくが支配されている様な感覚。それが大好きで、ノーMCで進んでいくことによって、余計にのめり込んでしまう。引き込まれるんじゃなくて、のめり込んじゃう。この日は曲の後にひとつもあの人「ありがとう」って言わないんやけど、それでいいよ、ありがとうの言葉すら余計に感じられてしまうほど、ハルラモネルのうたとギターだけ鳴ってればいい、その感じがとても気持ちのいい空間でした。余談ですが実貴子ズもすんげえライブしててたのしかったなー
CDのコメントなのにまたブン殴られちゃうかもやけど、CDを聴きながら、ライブでまた観たいなって思っちゃう。ごめん(笑)でも悪い事じゃないとも思う。家でも車でも電車でもカフェでもいつでも気に入った曲を聴けて、なんならライブハウスへ行く道すがらも聴いて、ライブを観てやっぱハルラモネルはライブがいいやんね、なんて思いながら帰り道でまたイヤホンをする。もしなるなら社会現象にまでなって欲しいと思う。でもそうならなくても、いや、なったらいいけど、ぼくやハルラモネルの音楽に何かを感じるみなさんの生活に少し彩りを添えてくれる分にはあたたかみが当たり前に十分にこもってると思います。
いいうたを歌う人なんかほんと沢山いて、どんなにすごい人でも見付けて貰えないことも悲しいけどあって、これからハルラモネルの音楽がどんな風に世の中に出るのかわからないけど、ちひろくん(ハルラモネルのこと)の気持ちや言葉が変わらず音楽になって、ハルラモネルになって、そうある事でほんの少しでもしあわせでたのしい日々を聴き手であるぼくたちも、ちひろくん自身も、送れたらなんかエモいよね。
流通盤完成ほんとごくろうさま!
こっからなんやろうけど、またお寿司と焼肉行かなきゃね。バーベキューもー
(たぶん関西で初めてハルラモネルのオペをした役得)PA たにがわよりふみ
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最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
今回もぜひどこかの街で出会っていただきたいそれぞれに魅力的で素敵なミュージシャン、音楽関係者の方ばかりです。知らない方も、その歌や詩、音を聴いてみてほしいです。
最終回は、2019/12/9(月)20時頃の公開予定。
アルバムを手に取ってお楽しみいただければ幸いです。
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ハルラモネル 2nd mini album
『インターネットが知らない世界で』
■アルバムCD詳細情報
アーティスト:ハルラモネル
タイトル:インターネットが知らない世界で
品番:PML-02
価格:¥1,000(+税)
発売日:2019/11/30
《Track List》
1.るらら
2.皐月の花と朝の夢
3.ランプ
4.呼吸をすること
5.ばらばらになろうよ
■MV、試聴、サブスクリプション、CD購入情報
【Music Video】
《第1弾MV「ランプ」》
https://youtu.be/hb7EiKp7LpM
《第2弾MV「ばらばらになろうよ」》
https://youtu.be/FaUAZxkBZts
【全曲試聴サイト SoundCloud】
https://soundcloud.com/haruramoneru/sets/2nd-mini-album
【全曲ストリーミング配信】
https://album.link/s/63G1nFmehTqp26i4Z56bvC
※Apple Music、Spotifyなど各サブスクリプションにて配信中
【CD購入サイト】
《TOWER RECORDS ONLINE》
https://tower.jp/item/4984279
《Amazon》
https://www.amazon.co.jp/dp/B07ZLJ7DR6/ref=cm_sw_r_cp_api_i_U2B5DbKBQYN5J
※その他各オンラインショップでも購入可能。
【CD取り扱い店舗】
《岐阜》
□TOWER RECORDS モレラ岐阜店 ※特典付
□HMV イオン各務原店
《名古屋》
□TOWER RECORDS 名古屋パルコ店 ※特典付
□TOWER RECORDS 大高店 ※特典付
□TOWER RECORDS 名古屋近鉄パッセ店
□HMV イオンモール熱田店
※特典付きの店舗では、購入時に3種類のステッカーのうち1枚をくじ引きしていただけます。
※その他お近くのCDショップにて注文していただけます。各店舗へご確認ください。
※実店舗でのご予約・ご購入は、事前に一度お電話にてご確認していただくことをお勧めいたします。
■アーティスト情報
《Twitter》
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《Official web site》
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