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音楽にミュージックビデオが必要になったあとに

ミュージックビデオなんて、作る意味なんてないって思っていた。作るあてもなかったからかもしれないし、音の集まりだけで曲を伝える音楽の力というものに対する逃げのようにも思っていたと思う。

だけど、自分の音楽をもっとたくさんの人に聴いてもらいたいという気持ちが僕にははっきりとあったし、それは、売れたいという気持ちとイコールで結べることが、最近になってようやく自分で納得できました。だから、売れたいと思うし、売れるためには、ミュージックビデオは必要なのだと思えた。


音楽は音だから、映像なんて必要ないと思っていた。だけど、音だけでは伝わらないものがあるって思えた。それは音楽の力をみくびることでも見捨てることでもなくて、その音楽の価値を信じることです。化粧をして身だしなみを整えて、外の世界へ出すことです。


お客が喜ぶ美味い料理を作れる自信があるのなら、店を構えるべきだと思ったし、看板を立てるべきだと思った。チラシを作るべきだと思ったし、ホームページを整えるべきだと思った。

こぎたない小屋の美味いラーメンは愛くるしい穴場のようで大好きです。世の中の1パーセントの人も知らない薄暗い地下のライブハウスで本当に輝くバンドに出会えた時の感動をいくつも僕ももっています。

だけど、こぎたなかったり薄暗かったりしただけで、入ってもらえなくて気づいてもらえないとしたら、それはチャンスを自分で潰してると思った。

だから、まだ聴いてもらってもない人に気づいてもらいたくて、ミュージックビデオを作ろうと思いました。


鈴木実貴子ズというバンドのMVのエキストラとして、たまたま出演した時に、吉田ハレラマさんという人に出会った。僕より少し若い年齢だったけれど、とても芯があって共感できる、また、感心してしまうプライドと考えをもっていた。そして、とても瑞々しい輝きを内包した映像を撮る人でした。

だから、ハレラマさんにMVのすべてをお願いしました。


ランプという曲は、状況も違う何年も前に作った曲だったけど、今も僕の一番奥にある曲です。細かいことは説明したくないです。

僕を知っている人を貫いて、僕をまだ知らない人の中にも、この曲が心に入り込める人が見つかるといいです。観てみてくださいね。

ランプ / ハルラモネル


何回でも初めの一歩から、やっていたいです。



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