なぜ音楽で売れなければならないと思ったのか
ただいつもずっとたくさんの人の前で、自分の音楽を好きな人の前で、自分の作った歌を歌っていたいだけなんだと思った。だけど、そんなシンプルなことがやってみるとすごく難しかったりする。
歌は本来、僕の場合は、売ることとは全く無関係の心から生まれてきています。どうにもならないけど体外に出したい気持ちや、いい曲を書きたいという自己満足的な欲求、あの人みたいな音楽を弾きたい歌いたいという憧れ。そこには、音楽を売りたい(≒音楽でお金儲けをしたい)という気持ちは介入していないように思う。世の中に出回る様々な音楽がこれに当てはまるとは到底思えないけれど、少なくとも僕の今回の『インターネットが知らない世界で』というミニアルバムを含めたそれ以前のものは、売りたいから作ったという曲は1つもない。
なぜそれでも音楽で売れなければならないと思ったのか、それは一重にライブ会場にもっともっとたくさんのお客さんに来てほしいからです。
大学在学中の2009年頃から、漠然とした「音楽をやりたい」という気持ちだけで、鬱蒼とした靄(もや)の中を進むように闇雲に岐阜のライブハウスや路上で曲を作ってライブをし始めた。いい曲ができてこれば自分のMTR(当時主流の録音機)で録音して手作りCDを作って物販に並べて売るというようなことを繰り返してきて、もう10年くらい。
2015年頃から月4-7本ほどのライブを、岐阜だけでなく名古屋を中心に、京都や大阪、東京などへと広げ始めて少し世界が広がって、一瞬一瞬を思い出せば、高度経済成長期の日本の発展途上のような喜びがあったけれど、そうしているうちに、時間はゆっくりと地滑りのように僕の年齢をどんどん大人に押し流してきた。
そういった類いの音楽活動を続けてきて、何が苦しみとして僕を苦しめるかというと、それはやりたいことをやめられないという大前提の矛盾した苦しみを抱えたまま、お客さんもまばらな地下のライブハウスや閑散とした酒場で歌を歌い続けるということです。
楽器を奏でること、歌を作って歌うことは、音楽を聴くことの次に好きな音楽との関わりだけれど、それでもそれは毎回のように闇の中でわずかなスポットライトを頼りに演奏をして、街ですれ違っただけのような人との出会いを繰り返して来るなかで、疲弊していきます。
顔も名前も分かるくらいの僕の音楽を認めてくれるようなお客さんやミュージシャンとの出会いに支えられて今も僕は活動をしているけれど、自分がどんどん環境も身体も大人になっていくにつれて、「いつまでそんなことをやっているのか」という言葉が、勝手に自分や自分の周りから聞こえて来るようにもなって、「ああ、本当にそうだ」と思う自分もいた。
苦しむことに飽きたという言葉が1番近いのかもしれない。同じ方法でもがくことにも疲れたとも言えるかもしれないです。
だから、違うことをやる必要があると思った。それが、今回のアルバムリリースと、リリースツアー、ファイナルのワンマンです。
閉店セールをするつもりは全くないけれど、1987年生まれの僕にいつまでも時間があるわけではないとも思う。なんでもっと早く今の動きに至らなかったのかという悔いもあるけれど、そんなことを言っても意味がないので、今、やっています。
曲を作って、レコーディングをして、アルバムを作って、MVを作って、配信をして、CDリリースをして、宣伝をして、リリースツアーをして、ワンマンをする。僕よりも若い売れたい人は早く悩みの紐をほどいて、やるべきです。やってないなら。今考えると偏屈なこだわりがあって、僕はずっとそれができていなかった。売れるために動くことがダサいことだと思っていたのかもしれないです。まだ売れてもないけれどね。どうせどうやったって音楽をやりたい気持ちは消えないです。
とても嬉しいこともある。それは、いろいろな人が協力してくれることです。ツアーを組むことに関しても、アルバムをリリースすることに関しても、聞けば教えてくれるし、お願いをすればたくさんの人が受け入れて背中を押してくれる。そういう周りの人たちに支えられていることは、感謝せずにはいられない幸せなことです。
先のことは分からないけれど、僕は自分の音楽を今よりも少しでも気持ちよくできるようにするために、売れるための行動をしています。いつまでも、「自分はいい曲書いてる、でもお客さんがいつまで経っても増えない、有名なフェスにも出れない、世の中大嫌い」ってやっていたくないのです。それはもしかしたら、この先の自分を苦しめることに繋がっているのかもしれないとも思っています。でも、もう後には引けないから、やるしかない。それに本当にいいと思えるアルバムができたのです。
最後に、これらのことは僕の音楽自体とは全く別の話です。最初に述べたように、音楽はいつも売ることとは全く別のところから生まれていて、それが聴いてくれたり、観てくれたりした人の心で、それぞれの輝き方をしてくれるとしたら、音楽を作って歌っている者としてそんなに嬉しいことはありません。そういう意味で、売り物ではなかった音楽を売ります。それが今回のアルバムリリースにある中心的な気持ちです。
ぜひ試聴してでもいいので、買ってください。そして、ライブ会場に足を運んでみてください。
アコースティックギターを持って歌っているだけで「弾き語り」「シンガーソングライター 」なんていう音楽性無視のジャンルに分別されてしまう僕の音楽が、黒人音楽のルーツが「(十分な楽器が)ない」けれど「歌いたい」という環境と気持ちの中から始まってゴスペルを生み出したようになれたらいいと、それを心から聴きたいと思ってもらえるような音楽になれたらいいと、心から願っています。
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ハルラモネル 2nd mini album
『インターネットが知らない世界で』
■アルバムCD詳細情報
アーティスト:ハルラモネル
タイトル:インターネットが知らない世界で
品番:PML-02
価格:¥1,000(+税)
発売日:2019/11/30
《Track List》
1.るらら
2.皐月の花と朝の夢
3.ランプ
4.呼吸をすること
5.ばらばらになろうよ
■MV、試聴、サブスクリプション、CD購入情報
【Music Video】
《第1弾MV「ランプ」》
https://youtu.be/hb7EiKp7LpM
《第2弾MV「ばらばらになろうよ」》
https://youtu.be/FaUAZxkBZts
【全曲試聴サイト SoundCloud】
https://soundcloud.com/haruramoneru/sets/2nd-mini-album
【全曲ストリーミング配信】
https://album.link/s/63G1nFmehTqp26i4Z56bvC
※Apple Music、Spotifyなど各サブスクリプションにて配信中
【CD購入サイト】
《Amazon》
https://www.amazon.co.jp/dp/B07ZLJ7DR6/ref=cm_sw_r_cp_api_i_U2B5DbKBQYN5J
《TOWER RECORDS ONLINE》
https://tower.jp/item/4984279
※その他各オンラインショップでも購入可能。
【特典付CD取り扱い店舗】
《岐阜》
□TOWER RECORDS モレラ岐阜店
□HMV イオン各務原店
《名古屋》
□TOWER RECORDS 名古屋パルコ店
□TOWER RECORDS 大高店
※その他お近くのCDショップにて注文していただけます。各店舗へご確認ください。
※実店舗でのご予約・ご購入は、事前に一度お電話にてご確認していただくことをお勧めいたします。
■ライブ情報
【リリースツアー日程】
〔2019年〕
●11/09(土) 大阪 野田 Maga-Yura
●11/23(土) 昼 東京 下北沢 HALF
●11/23(土) 夜 東京 吉祥寺 sutekina
●12/01(日) 広島 本と自由
●12/27(金) 名古屋 今池 あらたると
●12/28(土) 岐阜 workin'
〔2020年〕
●01/10(金) 京都 二条 nano
●01/18(土) 静岡 浜松 黒板とキッチン
●01/25(土) 兵庫 尼崎 tora
●02/08(土) 福井 FLAT KITCHEN
●02/14(金) 奈良 NEVERLAND
●02/21(金) 埼玉 熊谷 モルタルレコード
●02/23(日) 東京 吉祥寺 SILVER ELEPHANT
●03/08(日) 名古屋 鶴舞 K.Dハポン -one man-
【ツアーファイナル詳細】
"ハルラモネル 2nd mini album
『インターネットが知らない世界で』
release tour FINAL - one man-"
日付:2020/3/8(日)
会場:名古屋 鶴舞 K.Dハポン
出演:ハルラモネル
オープニングゲスト:ayaka.
開場18:30 開演19:00
当日¥2,300 予約¥2,000 (+1Drink代)
【ライブのご予約方法】
お名前、人数、公演日を明記の上、haruramoneru@gmail.comまでご連絡ください。
■アーティスト情報
《Twitter》
https://twitter.com/haruramoneru
《Instagram》
https://www.instagram.com/haruramoneru/
《Facebook》
https://www.facebook.com/profile.php?id=100014787183263
《Official web site》
https://haruramoneru.tumblr.com/