『三都メリー物語』⑳
外は、大粒の雪が降っていてイタリア料理店の前を通る道はうっすらと雪で白く道路と歩道の境目が日が沈むと分かりずらかった。
レイは、クリスマス・イブの夜にイタリア料理店で、皿洗いの仕事をしていた。予約がたくさん入っており、眼鏡をかけた神経質そうなシェフの青木は、メインディッシュのフィレ肉を焼いてはフライパンを洗い、またフィレ肉を焼いている。そしてその都度炎が上がる。
パスタの茹で汁を捨てる時に熱そうな湯気が立ちあがりる。そして白井はパスタの麺をフライパンで炒めている。
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