#80 VRで360度絵本の中を体験
7月25日、時刻は23時49分。こんにちは、はるです。
リアルとバーチャルの境界線が薄くなっている昨今、VRゴーグルをつけて360度バーチャル体験をしてみました。
時間は約20分。
絵本『えんとつ町のプペル』を丸ごと追体験です。
読んだことがないという方はこちらをご覧ください。全ページ無料で読めます(時間ないよ〜、読みたくないという人は飛ばしてくださいね) ↓
VRは多少割愛してますがエンディングまで丁寧に物語は進んでいきます。絵本を読んだことのない子どもも大人も、思いっきり楽しむことができます。
なんといっても360度、見渡す限り絵本の中。
それも座って映像を楽しむのではなく、実際に周囲1メートルぐらいが歩くことができます(設定しだいではもっと広域も可能)。
子どもだましじゃない絵本の世界
見上げれば雲が立ち込めた空が広がっていて、横を見れば波が寄せては返す海があって、街角で笛を吹いている少年や、家の壁でクルクル回っている換気扇、自由気ままにうろうろしている鳥など、もう登場人物たちの会話そっちのけ(すみません、苦笑)。
宝物探しでもするかのようにキョロキョロしちゃいました。
それぐらいしっかり世界がつくりこまれているのです。
異次元の世界の自分の姿に驚愕!?
そして、ふと気づいたのが両手で持っているコントローラー(最初にスタートボタンを押しただけ)が手の形をしていること。指は動かすことはできませんが、握っているコントローラーが、手を開いた状態で映し出されているのです。
へぇ〜と感心していると、あれ、あれれ、両手はあっても、両腕、胴体、足がない! あるのに全然見えない!
下を見ても足が邪魔せず地面が見えて、腕を伸ばしたり、振ったりしても視界がさえぎられることがないのです。体が透けちゃってるのです。
なにこれ、めちゃめちゃ面白い! まさかVRで透明人間感覚も味わえるなんて。
動いてないのに動いている臨場感がリアル
ストーリーは覚えているので次の展開がどうなるかは予想がつくのですが、一番驚いたのがプペルとルビッチが船に乗って空高く登っていくシーン。
私も船の中に乗り込んでいて、船がどんどん上昇して雲を突き抜けていく感覚を体験することができました。
もちろん実際に床が動くなどの仕掛けはありません。
映像でそう見せているだけなのですが、臨場感たるや映画館の巨大スクリーンの比じゃないです。何しろ自分も“そこ”にいるのですから。
未来の映画館はもしかしたら……
COVID-19の影響で収容人数を減らしている映画館、上映をお休みしている映画館などがありますが、もしかしたら映画鑑賞の常識がこの先大きく変わるのかなと思います。
昨年、VRに詳しいテレビにもゲストコメンテーターとして呼ばれる方に会った時、こんなことをおしゃっていました。
「VRゴーグルをつけてベッドの中で映画を観る。それは今のテクノロジーですでに映画館の臨場感を超えてしまっている」
VRの最先端映像は、今のVRゴーグルの機能を超えている、つまりデータが乗り切らないらしいので、映像とゴーグルのクオリティのいたちごっこは当分続くでしょうし、一般家庭にVRゴーグルがテレビ並みに広まるのはまだ先でしょう。
でも、知らない人が真横に座っている映画鑑賞を「懐かしい」と感じる日がそう遠くないのかもしれないと、素人の私が感じるには十分な体験でした。
時代が前に進んでいくのはワクワクと同時に、ほんの少し哀愁が後ろ髪を引く感覚する。そうやって先人も私たちも、未来の人たちも前へ前へと進んでいくのでしょうね。