部長(黒澤武蔵・元部長)の私的感想
私が感じた事や思い、受け取り方の内容になっています。
読んでくださる方の解釈と異なる部分もあるかもしれません。
おっさんずラブリターンズ1~9話(春田と牧が中心の記事)を書き終えましたので、ここからは主要キャラクターへの私の感想などを書いていきたいと思います。一回目は「黒澤武蔵(部長)」です。
(※2016年単発とin the skyは含めていません)
黒澤武蔵(部長)-第二営業所の部長
おっさんずラブをリターンズから見た方や、おっさんずラブを良く知らない人からしたら「黒澤さん」「部長」「武蔵」などと呼び方があり、ややこしいな?となる人もいるかもしれません。
2018年連続ドラマシリーズと劇場版では、天空不動産 第二営業所の部長でした。部下に信頼され、決断力も指導力もあり素晴らしい上司です。服装もオシャレ。牧が第二営業所へ転勤になった時にも部長はいました。
武蔵の春田への想い(2018年)
武蔵は、春田が入社して間もなくから好きになっていて、約10年ひそかに想いを寄せていました。武蔵のスマホの待ち受けは春田。会社のPCには、たくさんの隠し撮り写真があります。春田に初めて画像を見られたのは一緒になった通勤バスの中で落としたスマホを春田に拾われた時でした。その後、春田に仕事を依頼して自分のPCを操作してもらった時に、春田の写真だらけのフォルダを見られます(見せた?)。
そこから想いは爆発し、春田にバラの花束を渡して告白。その後、妻である「蝶子」と離婚して春田に猛アタックを始めます。それと同じ時期、春田は牧へ対する気持ちの違和感に少しずつ気付き始めていました。
春田と牧の間では色んな出来事が起こっていましたが、結局2人は別れてしまい、ボロボロで堕落した生活になっていく春田を見かねた武蔵は、春田の家へ通い、暮らすようになり春田を支えながら1年が過ぎます。そしてフラッシュモブで春田にプロポーズ。春田の気持ちがそこまでではない事に気付きながらも結婚式で誓いのキスまで進めますが、春田は武蔵とキスをする事ができませんでした。そんな春田の背中を押し、牧の元へ走らせたのです。
武蔵の春田への想い(劇場版)
劇場版では春田の帰国後、階段で足を滑らせ転落し、春田の事だけ記憶がなくなるという記憶喪失になります。記憶が戻らないまま再び春田に恋をします。でも、2018年のドラマの時のような猛烈なアタックはしておらず、最終的に記憶も戻りますが、劇場版では春田に告白した時に「ちゃんとお付き合いしている人がいます」とハッキリ言われたためか、武蔵の恋愛的な絡みはそこまで激しくなく終わった印象です。
リターンズ -家政夫
リターンズが始まって1話で判明することですが、天空不動産を早期退職していました(スマホのやり取りを見ると2020年のこと)。6話での菊之助との会話で、早期退職した理由は、春田と牧を応援すると決めはしたものの、やはり春田への気持ちが消えず、それが苦しくて距離を置くためだったとわかしました。その後一切誰とも連絡を取らず、色々な職業を経て家政夫に落ち着いたようです。『ばしゃうまクリーンサービス』という所で”ユニコーン家政夫(★5の最上ランク)”になっていて、エリア統括部長にもなっていました。7話のちずとの会話で、シッターの資格も取っていた事がわかります。
武蔵の春田への想い(リターンズ)
家政夫としてとうとう春田と再会してしまった武蔵。好きだという気持ちが一気に蘇りますが、牧との幸せを願っている事も嘘ではありません。ですが、牧に嫌味を言ったり、モヤモヤしたりする気持ちがなんなのかはっきりせず、偶然再会した元妻の蝶子に相談します。蝶子の答えは「それは姑の感情」と言われ、それに納得した武蔵は姑として愛息子”春田”を愛し、見守ろうとします。でも結局はるたんの事がまだ好きなんだと気づき、それを8話の「ビデオレター」で話します。「今でもはるたんの事が好きです」。2018年連続ドラマからずっと恋敵だった牧ですが、最終話では、牧との溝もほぼ無くなった気がします。『春田さんを幸せにする会』で、3人でカウンターに座り、話をしていたシーンで
「俺たちはどういう関係なのだろう。ライバル(恋敵)とも違うし、姑も終わった」
と言っているので、武蔵の気持ちの中では春田と牧を応援し、見守ろうと決着がついたのかなと思います。(そうであってほしい)
嫌いな武蔵と好きな武蔵
リターンズでは、とにかく春田や牧との絡みがとても多かった印象です。家政夫として春田と牧の家に週3回訪れていますので、必然的にそうなりますが。
新婚旅行回(5話)で、春田が2018年から使っているマグカップを武蔵が使っていたのは、昔からおっさんずラブを好きなファンの方の怒りを買ってましたね。しかも牧へ煽るように見せていた所も。なんであんなシーン作ったのでしょうか…。私も見ていて「え、なんで」と思っていました。牧が祝儀袋を開ける前からイライラしていたのは、あのカップのせいもありますか…?
家政夫として以外でも、結婚式回(6話)で春田との絡みがあります(敬語ではなかったし、はるたんと言っていたので仕事モードではない)。春田と牧の結婚式のプランにあそこまで口を出すのはどうしても納得いきません。勿論、仕事で行く事が出来なかった牧も仕方ないとはいえ良くなかったですが、料理のスパークリングワインをシャンパンに変更するために、装飾は自分達でやるように変更、お花は大事だから20万円追加、お土産は自分がチョコを作るから無しでいい。誰の結婚式ですか?という気持ちでいっぱいになりました。試着の日も、多分武蔵は偶然会ったわけじゃないですよね。いつ試着があるか、待ち合わせは同じ場所だろうと踏んであの場所へ行き、春田に見つけてもらったんだと思います。試着は1人だと寂しいだろうから、武蔵が付いていくのは良いと思いますし、おかげで春田も牧が来るまで寂しくなかったと思います。でも、牧が息を切らせて到着したあとで春田ともめた時、
「牧はさ、仕事終わりで疲れてるんだよ。今度さ、また改めてゆっくり決めればいいよ。ね、そうしようよ、はるたん」
これ、文字だと伝わらないかもしれませんが、結構イヤな言い方をしていました。私は嫌味だったとしか受け取れませんでした。6話でも書きましたが、牧が「いや、今日やります」と言ったのは、武蔵の言う通りにしたくなかったんだろうなと思います。勿論、何回も来れないからというのも事実だとは思いますが。
ただ、武蔵のおかげで牧はため込んだ気持ちをさらけだす事ができているのも事実だと思います。リターンズではだいぶ気持ちを口にする事が出来るようになっていた牧ですが、やっぱり溜め込んでしまう部分は無くなっていません。一番感じたのは新婚旅行回(5話)の乱闘シーンです。散々大暴れしましたが、あれがなかったら牧は指輪を無くした事を言えないままだったかもしれません。春田が寝た夜中にこっそり旅館を抜け出して、1人で探しに行ったりとかしていたかもしれません。武蔵が牧を煽りに煽って、牧が言い出せなかった事を引っ張り出しているのは間違いないなと感じました。
そして武蔵は相談すれば的確なアドバイスをしてくれます。最終話で春田を心配した牧が武蔵に連絡をして会ったシーン。あれがなければ、春田さんを幸せにする会も無かったと思います。ちゃんと、春田と牧の事を考えたアドバイスが出来るのはさすがです。
春田と牧に対してだけはありません。菊之助が和泉への想いに苦しんでいる時もそうでした。和泉さんが秋斗と付き合っていた流れが自分の時と重なり、余計武蔵も寄り添えたのだと思いますが、熱海旅行の時に菊之助の話を聞き、涙する菊之助を抱きしめる場面や、武蔵のマンションでのやりとりなど、武蔵と菊之助が話す場面はとても良かったです。
人生経験が豊富で、聞き上手。頭も良く回転も速い。一途で包容力があって決断力もあり、家事も完璧だし家も綺麗。人として、上司として、友人としての武蔵は凄く素敵な人だと思います。
黒澤武蔵はおっさんずラブになくてはならない存在だと私は思います。
思いますが、そろそろ春田への気持ちは本当に封印してほしいなとも思います。私はおっさんずラブのみんなが好きですが、特に春田と牧を大事に思っているので、武蔵が春田に過剰に絡む事によって牧がイヤな思いをするのがいやなんですよね。リターンズでは牧と武蔵の溝はほぼ無くなったとは思いますが、それとこれとは話が別。武蔵には春田と牧ふうふの良き相談相手、良き理解者という存在でいてほしいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました
今回は私の武蔵に対する感じている事などを書きました。武蔵に関しては本当に色んな感情があるんですよね。春田と牧ふうふに介入しまくるところが嫌いだとか、人として魅力的だし素敵な人だなと思ったりとか。あと、武蔵にしか出せない面白さ(かわちぃ 同意同意禿げしく同意とか)は、コメディとしてすごく大事だし必要だと思います。紳士的であったりギャグ的であったり色んな側面を見せてくれる黒澤武蔵(吉田鋼太郎さん)は凄いなと思います。続編があったら武蔵にも春田以外の素晴らしい誰かに出会ってほしい。(相手が田中圭さんの2役とかではなく!)
次回はまた別のキャラクターの感想など書きますので、お暇なときに読んでみてください