A Dream Journal
夢を見ている。
気づけばオリンピックの開会式を見ていた。見たことないくらいド派手で。雑踏に埋もれたくなくて錆びれた外階段からぼーっと光を追う。もっとちがう関係であなたと一緒に見たかったなあ。こんな、普通の人のふりしたくないよ。夢の中だから叶わないけれど。夜空に浮かぶ光の渦に呑み込まれそうになる。壊れそうで壊れない発射台。ああ、わたしは普通の幸せを選べるのに。幸せになれないのかな。コンビニフレンド。
気づけばゆるい空気が流れていた。夢の中くらい自由でいてもいいかな。今だけだから。ねえ。目でそっと訴えた。夢の中だから私が全部どうにでもなる。半分希望と切なさを込めて手をかけて、
夜が明けませんように。
ずっと願っていた。今世では叶わない。せめて胸のうちに。