天気みたいですね。訥々と。 日常と思考の断片を置いたり飾ったりしていきたい。

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書き留めることもなく、雨天の朝。

 自他公認の夜型人間である私が、めずらしいことに朝早く起きた。といっても五時半より二分ほど手前。時計の秒針もこの時間に見られることなどほとんどないから、一瞬吃驚して立ち止まったように見えた。きっとクロノスタシスというのはこれである。  さて、早く起きたからには優雅な朝を過ごさねば数時間後の私がきっと後悔に嘆くだろうというので、何をするか毛布に包まり考えた。  学生の頃は朝の六時には服を着て散歩をするルーティーンがあった私である。外に出て歩いてみようかと思いついたが生憎今日は

    • 夏にもらったきみの言葉はすっかり枯葉になってしまった、制服のポケットにひっそりと棲まわせる。

      • 好きな言葉は「表裏一体」「賛否両論」、「温故知新」のみなとです📕🌱

        • 言葉を磨けるようになったら、また戯れながら俳句や短歌を詠いたいな

        書き留めることもなく、雨天の朝。

        • 夏にもらったきみの言葉はすっかり枯葉になってしまった、制服のポケットにひっそりと棲まわせる。

        • 好きな言葉は「表裏一体」「賛否両論」、「温故知新」のみなとです📕🌱

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        記事

          エッセイ(5)【田舎の美容室】

           すこし前のお話。適応障害で休職してからなんとなく行きづらくなっていた、いつもの美容室に行ったときのこと。  お店に入るといつもの美容師さんたちが声をかけてくれた。地元の、田舎の美容室で、美容師さんたちはみんな私より歳上。担当してくれる美容師さんもいわゆる“おじちゃん美容師さん”だ。  案内されて席に着くと、今日はどうされますか?と人懐こい笑顔で訊かれたので、髪が伸びちゃったので整えてください、とおずおずとこたえる。  施術を始めて髪をゆすいでもらっていると、やはり仕事

          エッセイ(5)【田舎の美容室】

          エッセイ(4)【イヤリングを着けて】

           高校の頃の友人に会った。  彼女はとても優しい人で、その反面物事を白黒はっきりさせたがったり負けず嫌いだったりする一面もある。私はそんな彼女が人として好きであり、そのぶれない精神に尊敬の念を抱いている。  そしてさらに有難いことに、彼女は二十代の今でも私と仲良くしてくれているのだ。  ある日、私はいつも一緒にいてくれてありがとうの気持ちも込めて、彼女に誕生日プレゼントを渡すことにした。贈り物のセンス、洒落っ気は皆無の私だが、それでも一所懸命に探したそれは、半透明の小さな青

          エッセイ(4)【イヤリングを着けて】

          歌を歌いたい、誰かに聴かせるための歌を。鼻歌で、誰かが笑顔になる歌を。

          歌を歌いたい、誰かに聴かせるための歌を。鼻歌で、誰かが笑顔になる歌を。

          Reminiscences of a Summer night.

          花、夏、水、光、木。 土、土、空。 草、薫、陰。影。 竹、月、星、陽、噎。 亜。亜。 (帰り道の地図を捲る) 青、燐光。風流る丘。 風。色。弦。季。 (髪が揺れる) 通る。透。 (父の声) 望夏。夜。

          Reminiscences of a Summer night.

          生粋の厨二病かつカゲプロの子だったので、カゲプロ自体がかつての黒歴史の象徴とされる今、自分が中学生だったら一体何にハマって何に救われてどこに所在を置くっていう想像が全くできない。 今の時代にかつての私のような子が義務教育を受けていると思うと、複雑な気持ちになるし祈りたくなる。

          生粋の厨二病かつカゲプロの子だったので、カゲプロ自体がかつての黒歴史の象徴とされる今、自分が中学生だったら一体何にハマって何に救われてどこに所在を置くっていう想像が全くできない。 今の時代にかつての私のような子が義務教育を受けていると思うと、複雑な気持ちになるし祈りたくなる。

          エッセイ(3)【夏のベスト】

          8/13 火曜日  iPhoneの背中にあるリンゴに、逆さまにうつったカレンダーが見える。  鏡って本当に全部逆さまにうつしているよなぁ。まるで本当の世界なんて見せてやらないっていう意思を感じる。あるいは本当の世界なんて見たくないしうつしたくもないってところなのか…。  それにしても毎日暑いですね。干からびるってよく言うけれど、実際はその手前でへなへなに伸びてるのが最近の私です。  ROCK IN JAPANは11日に参戦してきました。お目当てのバンドのパフォーマンスも観れ

          エッセイ(3)【夏のベスト】

          エッセイ(2)【推す】

          7/24 水曜日  今日は私の『推し』の熱愛報道が出た。推しは内容について否定も肯定もしていないし、やんわりと認めているように思えた。  推しの熱愛報道を見て、私の感想は「ふうん、よかったな、彼の側に居てくれる人がいて」だ。  彼はよく、太陽のような人と例えられている。たしかに彼は太陽のような温かさと包容力があり、私はその人間性に惹かれ彼を推し始めた。彼がいなかったらきっと、鬱になった私の命は3年前に終了しているだろう。  彼を推して暫く、気づいたことがある。  太陽は

          エッセイ(2)【推す】

          悩んでしまってどうしようもないときや考え事でいっぱいになってしまったとき、私は階段に向かい、途中の段に座ったり踊り場に立ったりして考える。 階段は良い。上にも下にも行ける。架け橋になってそれを否定しない。どうするのも自由で、どれも悪くないなと思う。自由になるきっかけをくれるのだ。

          悩んでしまってどうしようもないときや考え事でいっぱいになってしまったとき、私は階段に向かい、途中の段に座ったり踊り場に立ったりして考える。 階段は良い。上にも下にも行ける。架け橋になってそれを否定しない。どうするのも自由で、どれも悪くないなと思う。自由になるきっかけをくれるのだ。

          noteはいろんな考え方や感じ方で溢れてて、それを著す人がこの世界にいるんだって思うと、なんだかキラキラして見える。言葉を愛したり縋ったり力を借りたりしてる人は私だけじゃないんだって、孤独じゃないんだって安心する。 私も頑張らないように、でも愛し抜けるように頑張るぞ🌙

          noteはいろんな考え方や感じ方で溢れてて、それを著す人がこの世界にいるんだって思うと、なんだかキラキラして見える。言葉を愛したり縋ったり力を借りたりしてる人は私だけじゃないんだって、孤独じゃないんだって安心する。 私も頑張らないように、でも愛し抜けるように頑張るぞ🌙

          初エッセイ

          7/14 日曜日  そういえばこの前彼と別れた。例の彼。勇敢な彼。  私から別れを告げた。堪え性がないのかもしれない。でも船長なら羅針盤の読み方を​────。  まあ、もう過ぎたことだし彼のプライバシーに関わることだ。記さないべきだと思う。  ただ交際期間はおよそ2週間で、そのことを旧友に報告する際、私は「安定の免許合宿だよ」とからから笑って見せた。  話は変わりますが、エッセイを書いてみようかなと思います。見よう見まねだけど。  ありがたいことに、私の話を聴いてくれる人々

          初エッセイ

          モモ / ミヒャエル・エンデ作 大島かおり訳 読了しました! 児童文学舐め腐ってた…。以前の自分をぶん殴ってやりたい…。読んでよかった・読むべきだったと思う本トップです…!! 気になる方はぜひ!!

          モモ / ミヒャエル・エンデ作 大島かおり訳 読了しました! 児童文学舐め腐ってた…。以前の自分をぶん殴ってやりたい…。読んでよかった・読むべきだったと思う本トップです…!! 気になる方はぜひ!!

          梅雨の窓

          1.静かな雨 「雨は嫌いだ。」  彼はそう呟いた。静かな雨音に包まれる二人だけの部屋では、彼の白い綿のシャツが扇風機の風になびき、それがやけに浮いて見えた。  二人で暮らすと決めたとき、陽当たりの良い家に住みたいと言い出したのは彼だった。夏の日差しに至極敏感な彼がそれを言い出すのはとても不思議だったが、物静かな彼が珍しく強く主張したことと、反対する理由が私にはなかったことから、陽当たりと風通しの良いこの家を選んだのだった。  太陽の光に映える小さな庭や、それを楽しむことの

          梅雨の窓