発達障害児の中学受験①ー中学受験した理由
IQ凹凸で学習障害もある娘。具体的に言うと、言語理解分野のIQは130を超えていますが、処理速度は88。中学生の今も国語や社会はずば抜けてできていますが、数学はいつも平均以下です。本人もその凹凸がしんどくてストレスになっているようです。頑張ってもとにかく数学が足を引っ張る。小学校からずっとそう。
それでも我が家は中学受験をしました。その理由はいくつかあります。
1、そのまま内部進学するのは嫌だったから
この点については私も娘も意思が一致しました。娘が不登校になったあとの学校側の対応に不信感しかなかったし、そもそも不登校の原因の一つが教師でしたから、一刻も早くこの学校と縁を切りたい、という思いでした。
2、地元の公立中学校進学を嫌がったから
親としては、地元の公立中学校への進学も選択肢の一つでした。発達障害に関するサポートは私国立よりずっと手厚い。
その理由は、
学校に支援員がいること、通級や適応教室といった自治体のサポートが受けやすいこと、近所なので通学の負担がないこと、だから親も学校を訪問しやすい、スクールカウンセラーさんも頻繁に来ること。
特に「近所で通学の負担がないこと」は娘にとって大事なポイントでした。すでにOD(起立性循環調節障害)の診断を受けており、朝の弱さと貧血のような症状で電車通学は困難を極めていたからです。
しかし、小学校受験をしたために地元の小学校に知り合いのいない娘はかたくなに嫌がりました。ならば転居して、全然違う土地の公立学校へ転校することも真剣に検討していました。
それでも娘は嫌だといい、強引に進めようとすると癇癪やパニックを起こして手が付けられない日々でした。
私立小学校から、地元の公立中へ行くことについて、プライドや周りからなんと言われるか分からないという不安などが理由だったのかもしれません。
3、高校受験を避けたかったから
上記2で地元公立も選択肢の一つと書きましたが、懸念事項もありました。
公立中学校へ進学すれば、高校受験が避けられない。が、娘の特性を考えるとよい内申点が取れる可能性は低い。注意欠陥で忘れ物やなくし物は日常茶飯事。テストではケアレスミスが多いし、できる科目とできない科目の差が大きい。技能科目についても同様。美術はずば抜けてできるが、体育は壊滅的。
良い内申点をとるために頑張らせるのは無理だし、それでは中学校生活もストレスでいっぱいになるだろう。これから反抗期であることを考えると、高校受験の頃はそのピークかも?これは事件が起きる未来しか想像できない。
というわけで、娘の特性を考えると高校受験よりはほぼペーパーだけで勝負が決まる中学受験が良いだろうと思うようになりました。
4、中高一貫で好きなことに熱中して欲しい
「14才の頃に聴いていた音楽がその人の一生好きな音楽になる」
という言葉を本で見かけました。これ、私自身に照らしても当たったいるように思います。音楽に限らず、当時好きだったものが今も好き。もちろん変化した好みもありますが。
中学高校は一番感受性豊かな時期。この時期に好きなものに熱中することは大事なのではないかと思いました。
娘は絵や手芸など制作が大好きです。好きなことや得意なことがはっきりしている。だから学歴重視の路線に乗せるよりも、特性を理解しそれを生かして生きていく道をサポートしてあげたいと思った。
そのために高校受験で分断されることなく熱中できる環境の方がいいのではないかと思ったのです。
こんな理由から中学受験にチャレンジすることになっていきました。
ですが特性バリバリの娘の中学受験生ライフは困難を極め、時に壮絶な親子バトル。母は疲労困憊の日々。
そんな中学受験時代のことを次回以降ちょっとずつ綴っていこうと思います。
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