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企業と学校の違いシリーズ開始
MBAも学校の教員としてはキャリアは珍しいですが、学校の教員から企業もあまり多くなく、ここもいろいろと思うことがあるので、シリーズ化して書いていこうかなと思います。
企業と学校の違い。
前提として私が今いる企業は企業の中でも「変わっている」企業なので
全然他の企業では当てはまらない可能性があります。
また、私がいた学校は私立学校なので、やはり公立とはまーったく違うので、諸々ご容赦ください。
さらに、そもそも、学校と企業では、資本構造が全く違うので、その存在の意義も達成目標も違うため、『違い』と書いている時点で当たり前のこともあるかもしれません。
しかし、人工的に作られている組織という意味では同じで、そこには同じように人が集まり、なにかの目的や目標を達成するために、人を配置し、業務が存在していきます。
組織という意味で大きく捉えて、その違いを見たときの相違ポイントです。
単なるエッセイ、散文です。
今、私が認識している違いで思いつくところを上げると以下の項目が思いつきます。
『企業と学校の違い』
- 目的や目標の違い
- 関係の質
- 可処分時間の違い
- 事実と推測(意見)の違い
- 瞬発力(切り返し力と早い意思決定)
- お客様という関係性のありがたさ
- N1と抽象化と転用
- フィジビリという概念
1個ずつか、何個ずつかわかりませんが、パラパラ書きます。
- 目的や目標の違い
企業(株式会社)の目的の中に、株主に価値を還元する、ということがあります。
要するにたくさんのお金を生み、それを株主に還元させていく。
さらに、事業を拡大し、社会に価値をできるだけ多く還元していくこともその目標の一つです。
それに比べて、学校の目的は「高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、高等普通教育及び専門教育を施すこと」。
更にその目標は簡略すると「生徒個人の資質能力の習熟と、個々に応じた進路決定」です。
学校は拡大も縮小も関係なく、個々の生徒がそれぞれに成長していくことが目標なので、学校全体の達成目標というのがありません。
もちろん、私立は存続しなければ自分たちの職を失うことになるので、拡大こそ目指さない(物理的な問題で目指せない)ものの、縮小は困りますので、学校が各々目標を設定しているところがあります。
要するに、組織全体の目的達成にフォーカスするのが企業で、個々の目的達成にフォーカスするのが学校なんだと思います。
どちらかというと病院に近いのかもしれないです。
ですので、学校の先生は大事なことは個にフォーカスすることなので、学校全体で目標を掲げるということはしないし、目標を共有してその達成をみんなで喜ぶこともない。
ましてや、全体の目標を各部に割り当てられることもない、それぞれの部が目標達成をしなかったという認識をすることもない、目標達成をしなかったことを振り返ることもほぼない。(あ、やっている学校もあると思いますが、全体としてそういう傾向があるということです。)
私が企業に来て一番感じたのは、目標に対して、できたできないが確実に明確になること。
明らかになるためきついこともありますが、達成したいと思って1日1日を振り返りながら着実に進んでいくこと。
そして、みんなが共通の目標に向かっていくその一体感。
そして達成したときにみんなでそれを喜ぶ達成感があること。
そこが大きく違うな、と思いました。
そして、その結果、関係の質の向上につながっていくのかな、と思っています。
いずれにしても、どちらが良い、どちらが悪い、という話ではなくて、ただの違いですかね。
単純に病院と企業を比べることができないことと同じで、学校と企業も比べることもできません。
でも、現状学校という組織が働き方の意味でも、人材育成の意味でも、諸々と課題を抱えているのであれば、その他の分野でうまくいっているエッセンスを取り込むことは大事なんだろうと思っています。
次の「関係の質」に続けていきたいと思います。