オレンジ色の思い出【毎週ショートショートnote】参加記事
#毎週ショートショートnote 今回はバレンタインの時期ゆえか甘酸っぱい予感のするお題 【行列のできるリモコン】で【青春の香る】ショートショートを、とのこと。乾いた(苦笑)春永の筆で、成せるか否か。参ります。
その店には「伝説のリモコン」がある。思い出のメニューを食べながらリモコンのプレイボタンを押すと、とある映像が映し出されるのだ。過ぎし日、青春の思い出を観たくて、多くの人がその店を訪れる。
男はひとり、その店を訪れた。数年振りのことであった。古びたテーブルに付き、一皿の料理を注文した。カウンターの奥にある厨房からケチャップが炒められる香ばしい香りが漂う。
カタン、と小さな音を立ててテーブルに一皿が届いた。男は無言で皿の横に置かれたフォークで、ケチャップに染まるパスタを口へと運んだ。
"ねえ、いつかは具だくさんのパスタを食べましょうね"
"そうだな。出世したら海鮮でも何でも。サイドメニューも付けるさ"
若い2人の話し合う声が聞こえてくる。空間に投影されたホログラムは、仲良くオレンジ色のパスタを食べるカップルを浮かび上がらせていた。
「……今なら分かるよ。あれが最高のメニューだったってことを」
ナポリタン。それは、青春の味。
拙稿題名:オレンジ色の思い出
総字数:408字(原稿用紙一枚強)
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