どこかで咲いている露の花。【シロクマ文芸部|お題「紫陽花を」】参加記事
紫陽花を手折る。その光景には、微かな神秘性が漂っている。紫陽花の花を梅雨の花と表現した言葉を見かけたことがある。その言葉と出会った時、色を変え、時に形も変えていく花を表すのにぴったりだと思った。
紫陽花を毬のようだと思った頃があった。あのころは、幼稚園や小学校の授業が終わり、夕飯を食べる前の夕暮れを見つめる目が、どこかフワフワとしたものだった。現実を見ているようで別の世界を見ていたような気が、今振り返るとしている。
男の人、男の子はどうなんだろう。花だから、紫陽花を見ても別に感じるところはないのかな。
「そんなこともないけどな。この花、一本に幾つの星があるんだろうな、宇宙みたいだって思ったことがある。雨上がりに日差しを受けて光ってる紫陽花を綺麗だと感じるのに、性別は関係ないさ」
そう言いながら、雨上がりの雫を宿す紫陽花を見ていた私の横に、雅也が並んだ。手に持っていたカメラを構えると、カシャリとシャッターが切れる音がした。
なんてことのない構図だけどな。折角なので撮ってみた。
なんということもない、は日々是好日、世は全てこともなし、でしょ?
私の言葉に雅也が笑う。笑う人の肩越し、その空に、柔らかい色調の虹が架かっていた。
拙稿題名:どこかで咲いている露の花。
総字数:510字
よろしくお願い申し上げます。
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