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怪奇の棚卸し【毎週ショートショートnote:お題「忘年怪異」】参加記事
たらはさん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。
不可思議は平凡な日々の奥底に隠されている。巧妙に気配を隠したそれに、師走の波に揉まれる人々は気づくことがない。
それは、例えば眩い光に照らされて生み出される影のようでもあり、
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ゆく年と来たる新しき年の平穏を祈る人々が織りなす影でもある。
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陰と陽、正と負。そのどちらが欠けても営みは脆く崩れ去るだろう。
「だから、今年の内にやっておこうじゃないか。年忘れの儀を」
そう声を上げる者がいた。その声に賛同する者たちが続く。
「そうだ、そうだ。我々は報われることなどない。だから自分で自分を労うのだ」
「この一年、我々が為した歩みに乾杯!」
零れんばかりに満たした盃を次々に開けていく。声たちが気炎を上げる。
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「今年も始めたか。姦しいことよ」
「いいではないか。これで今年も仕舞いよ、好きにさせるがよい」
賢者たちは車座でその様子を見つめる。
もっともらしく語らう彼ら。地上の徒人から見れば、それはどちらもどちらである。
邪鬼も賢人も凡夫でないなら同じようなもの。怪奇たちの忘年会は、今年も喧しい。
拙稿題名:怪奇の棚卸し
総字数:456字
よろしくお願い申し上げます。
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