見出し画像

詠い、忘れる。【シロクマ文芸部|お題「働いて」】参加記事

小牧さん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。


「働いて努力はしても儲からず貧しき窓の外を見ている」。啄木もどき。陳腐な三十一文字を切り捨て歌にする試みを。

殺伐としている。

即興で詠んでみたが、自分自身、その思考に苦笑いする。これはSNS上、ハッシュタグで参加するイベント用の短文だ。規定に従って投稿を終え、スマホのアプリ、その画面を閉じた。

「これは見せない方がいいわね……見せたく、ないか、な」

独りごちながら、啄木の「一握の砂」を調べてみる。

はたらけど
はたらけどほわが生活くらし楽にならざり
ぢっと手を見る

石川啄木 「一握の砂」内「我を愛する歌」(青空文庫収録)より引用   

こういう研究結果もあるし、ね。


歌は歌、人は歌のみに生くるに非ず、か。

堂々巡りの物思いを閉じて、私は雅也を迎えるための食事を作るため、キッチンへと足を向けた。季節は小雪、朝晩は冷えを感じるようになったから、温かいものをと思いながら。


拙稿題名:詠い、忘れる。
総字数:386字

よろしくお願い申し上げます。


マニッシュな服装の女性、ワーキングスタイルとして。ヘッダー画像共々、MicrosoftCopilotによるAIアート。転載禁止をご理解賜りたく。


#シロクマ文芸部
#働いて
#お題で書いてみた
#小牧幸助さん
#掌編小説
#短歌引用
#54字の物語
#AIとやってみた
#AIで挿絵を描いてみた
#MicrosoftCopilot

いいなと思ったら応援しよう!

春永睦月
拙稿をお心のどこかに置いて頂ければ、これ以上の喜びはありません。ありがとうございます。

この記事が参加している募集