
「the crown 」
Netflixで、2016年から、ずっとやっていたイギリス、アメリカの合作ドラマ「the crown」6シーズン60話をやっと見終わりました。
イギリスドラマ「ダウントンアビー」も良かったけど、これもいいですね❗️
まず「ダウントンアビー」よりもドキュメンタリーの要素が高いので全部が実際にあったこととは言えないまでもイギリスの歴史ドラマを観ている気にさせられました。バッキンガム宮殿の調度品をみるだけでも観る価値があろうというもの、しかし、いい年をした方々が広い宮殿の中をスタスタと歩き回る様子には、ため息が出てしまう。リビングから食堂や寝室への移動だけでも老人には大変な労力がいるのではないだろうか?「ダウントンアビー」の貴族の館でも、庶民は同じ心配をしてしまった。余計なお世話かもしれないけど…後、当然ながら衣装も素晴らしい‼
チャーチルからの歴代首相のソックリさん達が登場するのも面白かったし、王室のメンバーも全員登場して夫々個性的。特にマーガレット王女は、チャールズ皇太子と同じくらい出番が多い。次女という気楽な立場かと思いきや、結婚には反対されるわ、窮屈であることは女王と変わりなく、最愛のタウンゼント伯爵との仲を引き裂かれ、自暴自棄となって酒に浸り健康を害して女王より早く亡くなってしまう。マーガレット役の女優3名の上手さと相まって(しかも皆、綺麗で魅力的)同情を禁じ得ません。この女優の中の一人レスリー・マンヴィルは映画「ミセス・ハリス、パリへ行く」(2022年)の主人公ミセス・ハリスを演じた方なんですね!

チャールズ、ダイアナとなると言わずもがな。マスコミに追いかけ回されてお気の毒な事この上ない。ダイアナの事故死についても、その遠因から詳しく描いていて興味は尽きない。アルファイド父が深く関与していた事実など、どこまで真実かは分からないけど初めて知った。

チャールズの事も決して悪くは描いていない。慈善事業に熱心に取り組んできた事なども紹介しながら皇太子という立場に生まれてしまった故の悲劇として丁寧に描いている。そういう立場でなければ最初からカミラと結婚していただろうという風に。

タウントン
英国王室の一大悲劇だったダイアナ妃の事件がドラマのメインになるのは、当然といえるが、それにしてもダイアナ妃のソックリさんの美しさに比べて、主人公である女王が見劣りするのは何故だろう?
女王役の女優さんには悪いが本物はもっと素敵だったはず。悪意があるとしか思えない。これは私見ですので、そうは思わない人もいるかもしれません。
でも在位50周年の祝賀式でバルコニーにお出ましになる時、女王の危惧に反して沢山の聴衆がお祝いに駆けつけた場面には、ついほろりとさせられました。
しかし、こんな赤裸々なドラマをよく作ったものだと感心しました。その程度の事には動じない英王室の懐の深さというか、日本でこんなドラマを作ったら、どこからか妨害が入るに違いありません。だから最初から誰も作りたがらない。イギリスでも事実と違うという抗議があったそうだが、それにめげないネトフリと制作陣の態度は立派だと思います。
日本でも皇室問題にかけては英国に負けてはいないので、ドラマ化すれば人気が出ると思うけど、皇室の悲劇をドラマ化することはタブーなのです。表現の自由は、イギリスやアメリカに比べてまだまだだと思います。
おわり
