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今年行った展覧会ベスト3(2024年)

2024年もあっという間にもうすぐ終わりです。
この間に気が付けばスマホのnoteのホーム画面の、一人枠が随分と小さくなりましたね。PCは変わらずですが。
それだけ会員数が増えたということでしょう。アイコンが見えにくくて誰の記事か前より分かり辛いです。改善の余地ありですね。
課金された記事も沢山見受けられますが、お金を払ってまで読みたい記事に出会うことはそうそうないのでいつも素通りです。
結局、フォローしたクリエイターさん達の記事ばかり読んでいますので新しい出会いがなかなかありません。

訃報

去年、大活躍された柚木沙弥郎翁が今年初めに御年101歳で天に召されました。沢山の作品を残され、功成り名遂げて大往生された人生は誰からも羨ましがられると思います。12月22日(日曜)まで岩手県立美術館で、来年2月14日から3月23日まで岡山県立美術館で回顧展が開かれるそうです。
東京にも巡回するみたいです。

ジョン・カサヴェテス映画の女神ジーナ・ローランズが8月に御年94歳で亡くなられたそうです。代表作「こわれゆく女」(1974)の精神的に追い詰められた女の迫真の演技、「オープニングナイト」(1977)では老女優役でベルリン国際映画祭で銀熊賞(主演女優賞)受賞、息子のニック・カサヴェテスが監督した「きみに読む物語」(2004)では認知症の老女を演じた。どれもサブスクリプションで見れます。シアターイメージフォーラム(渋谷)でも追悼上映会が開かれました。

10月17日に高階秀爾先生が92歳で亡くなられました。
面識はありませんが、国立西洋美術館に勤めていらっしゃった頃から御名前だけは存じていました。美術評論の世界では、知らない人がいないくらい有名な方です。
今、ご著書を改めて読んでみるとその博識に驚かされます。
西洋美術だけでなく日本美術にも詳しい。こんなに何でも知っている方にお目にかかったのは司馬遼太郎以来です。まさに、「知の巨人」とお呼びするのにふさわしい方でした。                                                   合掌

展覧会ベスト3

「福田平八郎」展  3月~5月 大阪中之島美術館

伝統的な日本画が、モダンな作品になるところが魅力的です。
昭和の作庭家、重森三玲の永遠のモダンなお庭に通じるところがあります。

代表作は「さざなみ」(1932)大阪 中之島美術館蔵、「雨(1953)」東京国立近代美術館蔵、「たけのこ(1947)」山種美術館蔵など。このうち「筍」は山種美術館の「福田平八郎✕琳派」で再度見ることが出来ます(12月8日迄)装飾的なところに琳派の影響が伺えますね。
見出し画像も、こちらからお借りしました。唯一撮影許可された作品です。

「漣」1932 ネット画像より
「雨」1953 ネット画像より


「筍」(1947)「福田平八郎✕琳派」展 絵葉書


「東山魁夷と日本の夏」展 7月~9月  山種美術館 

展覧会チラシよりお借りしました

私の好きな東山魁夷ですが、去年(2023)の「日本画聖地巡礼」展には「春静」(1968)左上「年暮る」(1968)右下「緑潤う」右上(1976)「秋彩」(1986)左下の4点が出品された。この展覧会には、それらに「満ち来る潮」を加えて計5点の所蔵作品全部が揃い踏みしてファンにはたまらない展覧会でした。

「満ち来る潮」(1969~70)「東山魁夷と日本の夏」展  絵葉書

創建1200年記念 特別展「神護寺」7月~9月 東京国立博物館

京都、高雄にある古刹神護寺のお宝を初めて東京で見ることができたラッキーな展覧会でした。教科書にも載っている神護寺3像(源頼朝、平重盛、藤原光能)や釈迦如来像、薬師如来立像、五大虚空蔵菩薩坐像という国宝をすぐ目の前で見ることができました。

国宝 伝源頼朝像 (143.0✕112.8㎝)   雑誌より


国宝 薬師如来立像(像高170.6㎝)雑誌より

番外編

「田中一村」展 9月~12月 東京都美術館
予定していなかったのですが、NHKの「日曜美術館」を観て急に行く気になり、会期終了真近になって駆け込みで観てきました。14年前に千葉市美術館でやった回顧展は見ていたのですが今回は新発見の作品が沢山出ていて(南画が多かったけど)見応えありでした。生前は不遇を囲っていたけど、没後「日曜美術館」で取り上げられて知られるようになった方です。
そのゴッホのような生き様に惹かれるのか沢山の人で賑わっていました。日本のゴーギャン、昭和の若冲とも呼ばれている。
生前この光景をみたら、画家は何と言ったでしょうか?
「ほら、見てごらん!やっと(同級生だった)東山魁夷と肩を並べることができたよ!」それはないか⁉
以下が私の推し作品です。会場は撮影禁止なので、画像はネットからお借りしました。


「椿図屛風] 1931 千葉市美術館蔵
速水御舟「名樹散椿」1929 山種美術館蔵の影響を受けていると言われている。


「白い花] 1947 栃木県立美術館蔵 屛風2曲1隻 千葉時代の作品でヤマボウシが琳派のよう。


不喰芋くわずいも蘇鉄そてつ」1973 個人蔵
奄美時代の作品は売るつもりはなかったが、お世話になった方に所望されて仕方なく手放したという。

P.S.   DIC川村記念美術館問題
8月になって寝耳に水のニュースが飛び込んできました。
5月に行って来たばかりの川村記念美術館が母体の大日本インキの業績悪化の為、閉鎖されるというのです!
この問題は、千葉県、佐倉市、前澤友作氏まで巻き込んで大騒ぎとなり、年を越します。

休会のご挨拶

2021年5月、コロナ禍の中で暇を持て余してnoteを始めて約3年半になります。PCに不慣れなためnoteの書き方ガイドを見ながら試行錯誤で始めました。
今でもキーボード入力には時間がかかるし、1000字打つと疲れるし写真や埋め込みのやり方も自己流ですが、読んで下さる方に噓は書けないと、全身全霊で打ち込んできたつもりです(チョット大袈裟?)
この度、一身上の都合により休会させていただきます。思うように展覧会や映画館、旅行にも行けなくなり、トレードマークが無くなって、ここいらが潮時かな?と思います。
拙い記事を読んでくださった皆様、スキを推して下さった皆様、フォロー、リンクしてくださった皆様に厚く御礼申し上げます。noteは私の生き甲斐でした。再開の予定は残念ながら今のところありません。

良いお年をお迎えください❤️