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アイデアにかかわる仕事

こう見えて(どう見えているかわからないままに書いているのだが)計画性がなくて、行き当たりばったりで、その日暮らしのような生き方をしている。ただし、行き当たりばったりのその日暮らし流にも年季が入ってきて、経験がモノを言うので、「計画性がない」というのもひとつの計画になってきているかもしれない。

計画性はないが、企画はよく立てる。毎日立てていると言ってもいいくらいだ。企画倒れは趣味のようなものである。いやそれも日常というか…

今年(2021年)の正月には、山ほど計画を立てた。アホかと自分でも呆れるほどだった。人にも話した。笑ってくださいよ、と。

案の定、いまとなっては、企画倒れの山である。──と言いたいところだが、それが、意外と、そうでもないのだ。

「今年はアフリカキカクから毎月本を出す」と言っていたのは、もちろん「そんなアホな」と思いつつの出まかせだったが、振り返ってみれば今年は(最終的に)6アイテム(の本や雑誌、小冊子)を出したということになりそうだ(「よむ会通信」のような1枚モノの印刷物を含めるともっと多い)。「12冊の本」が「6冊の本」にはなりそうで…

ただ個人的に、日々の仕事の傍らでつくっているものとしては他に例を見ないのではないか。他人事のように言うと、止めた方がよいと思うもの?

それはさておき、他にも山ほど計画があって、その殆どは今年中に実現しそうにないが、でもいま見たら、多くは来年か、あるいは数年のうちに実現できそうなものだ。

無理そうな計画も立てておくもんだ。何たって、具体的だからね、どれも。

「嫌いなこと、苦手なことを無理してしない」というのが、どれだけ大事なことか、ということを最近、ますます思うようにもなった。

「忙しくしない」というのも、大事なことだ。忙しそうじゃないか、と友人たちには言われるかもしれないが、自分としては暇だから忙しくできるのであって、けっして忙しいから忙しいのではない。

アイデアを出して、時間をかけて練ってゆく作業を、ぼくは好きなのだ。

(つづく)

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