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🇮🇹イタリア旅行✈️回顧録 2008年 #2

イタリアへ行くようになって、それまで美術にまったく興味のなかった私に推しの画家があらわれたりしました。
そのきっかけはこの年の旅だったかもしれません。
すみません、この回、長文です。


見出し画像は今回の旅の第一目的 ミケランジェロのピエタ


2日目。
初めてイタリアに行った時(2003年)にも2日ほどヴァチカンを訪れたのですが、時間が合わなかったり、ミサがあったりで入ることができずにいました。
今回は、是が非でも!ということで、日本から現地のオプションツアーに申し込み。
団体でバスでガイド付きというのは嫌なのですが、なんせ7万点からの所蔵品があるというヴァチカン博物館と、予約しないと長時間待つこと必至といわれるシスティーナ礼拝堂を効率よく見ようと思ったら、やはり最初はツアーに頼りましょう。

と、いうことで朝7時20分、テルミニ駅近くのホテルのロビーに集合です。
早っ
5時半に目覚ましをかけ、朝食もとらずに出かけます。

ホテルの外はこんな感じ。もちろん夜明け前ですから。

ここが宿泊ホテルの最寄り駅ポンテ ルンゴ。
テルミニ駅まで地下鉄で15分くらい。
イタリアって結構汚いです。どこもスプレーの落書きでいっぱい。
道にはたばこの吸い殻がいっぱい。犬のう◯ちがいっぱい。

テルミニ駅からちょっと迷いながらも無事に集合場所に到着。
ちょうど7時に着きまして、一番乗りです!
夫はホテル前で早速一服。私は寒いので中で腰掛けて待ちます。
10分もするとパラパラとツアーの方々が来始めました。
「おはようございます」とわたくし。
びっくりしたような顔で「おはようございます」とつぶやく人や怪訝な顔で何も言わないひと。
みなさん自分の連れの人としか話していません。
日本人って…
(今回は日本人向けのツアーです)

全員集合してバスに乗り込みます。大きな観光バス(ちと、恥ずかしい)。
ガイドさんのすぐ後ろに陣取って、出発~🚌一路ヴァチカンへ。
この頃には夜も明けて、本日も気持ちい~い☀️

到着後、このバスツアーのシールをもらい、見える所に貼り付けます。
総勢40名。オプショナルツアーなので、いろんな所から参加していますから、ガイドさんも顔を覚えきれないそうです。
そりゃ、そうだ!
途中、迷子になった方は自力で帰るように注意を受けます。
また、信者でない者が礼拝堂などを見学させてもらうのだから、敬意をはらい、写真はフラッシュの規制を守り、特に撮影禁止エリアでの隠し撮りなど絶対にないようにと何度も念をおしています。
どうやら日本人観光客のマナーはイタリアではよく思われていないらしい。
そのうち日本人お断り!ってなことになりかねませんから、みなさん気をつけましょう。

バスを降りて、開場時間を待つ間にガイド用のイヤホンを装着。
「聞こえない方、イヤホン会社の人がいるうちに言ってください~。中に入ってからでは取り替えられませんよ~」
ガイドさん、え~よく聞こえますよ、ものすごくよく聞こえますとも。

さぁ、いざヴァチカン博物館へ入場です。
空港並みの手荷物検査。金属探知機もくぐります。
そして約3時間の見学へ。

すると、ガイドさんが
「今日はすごく空いてるわ!信じられないくらい空いてる!!」
私は、朝早いのにいくつもツアーのグループがいるなと思ってたんですけどね。
入ってから進む間にも、ガイドさんは何度も空いてる!と繰り返しています。
そして、空いてるからこそラッキーなことが!

ガイドさん
「みなさん、今日はとても空いてるのでゆっくりと時間を使えそうです。絵画館も少し見れそうなので、見たい方がいらっしゃればそちらへ。見たい方は?」

「(シ~ン)」

あれ?やばいよ!
ガイドさん
「ラファエロやダヴィンチの絵がありますが?」

わたくし、思い切って「見たいです~」
「ではまいりましょう」

は~良かった。みんな意思表示しろよ😤

おまけなので、サササーッと肝心な絵のところまでは早足で。
おぉ、通り過ぎる間にも気になる絵がたくさんあります~。
そして、わたくしが今回ここ、ヴァチカンで一番感動したもの。

ババ~ン!!!

※ほんと画像が粗くてすみません

ラファエロの「キリストの変容」。
これが、この色彩が私の目と魂にババ~ンと飛び込んできました!
このコーナーは画家ラファエロが20歳の時に描いた「聖母戴冠」が右側に、左側には自己の作風を確立したと言われる時期に描いた「フォリーニョの聖母」、そして絶筆となったのがこの大作「キリストの変容」です。

息を飲むとはこのこと。
暗い中から一身に光をまとい空中に浮遊するキリスト。
天上と下界のコントラストが衝撃的。そして、下界にいる人々の着ている服の色の鮮やかさ。
写真に撮るべきではなかったかもしれませんね。
生の絵を観ることの凄さを初めて体感した気がします。
(以前、東京でダヴィンチの「受胎告知」を観ていますが)
自然と涙ぐんできましたよ。
BON JOVIのライヴ以来です。
(この比較の幼稚さがわたくしらしさですか)

他にも絵画館ではカラヴァッジョの「キリストの降架」(この画家も好きですが、リアルさと暗さが半端ないので飾ったりしたくはないです。持っていたくはないです。)やダヴィンチの「聖ヒエロニムス」などを観ました。


そして、いよいよ博物館からシスティーナ礼拝堂へ

古代美術、タペストリーのギャラリー、地図のギャラリーと、このような美しい天井画を眺めながら進みます。
ラファエロの間では、有名な「アテネの学堂」が。ユリウス2世が自身の居室に、ラファエロにフレスコ画を描かせたのだそうです。
感心したり、驚いたりしながら進むうちに、システィーナ礼拝堂へとやってきました。

礼拝堂の中は撮影一切禁止。ここは今でも法王が礼拝されるところです。
いつもなら床が見えないほど観光客でいっぱいだとか。

ミケランジェロがたった1人で描いたという天井画、そして「最後の審判」は驚愕。
めまいがしそうで、とてもとてもずっと天井を観ていることができません。
ここは礼拝堂なので、大きな声を出したり、床に座ったりすると注意を受けます。
なので、ガイドもなし。事前に説明を聞いておき、じっくりと眺めます。

は~ 溜息しかでてきません。

ガイドさんによると、美術品(もちろん絵画も含めて)を鑑賞るすのは疲れるそうです。
時間がかかるのもそうですが、作品はメッセージを持ってこちらに訴えかけてくるので疲れるのだとか。

これにてツアーは終了です。
堪能しました。でも、見逃した所がもったいない。
この博物館はパリのルーブル、イギリスの大英博物館に次ぐ大きさで、全部観るには一週間ほどかかるそうです。
サンタンジェロ地区周辺に宿をとらないと無理ですね。

ツアーのバスはローマ三越前で解散だそうです。しかし、わたくし達夫婦は三越に用はなし。サンピエトロ大聖堂を見学したいので、ここに残ることにしました。

まずはミケランジェロのクーポラ(丸天井)に上ろう!と、夫。
途中までエレベーター(有料)で、あとは狭い螺旋階段をひたすら上ります。
そして、ついに頂上まで上りきりました!目がまわった。

クーポラの高さは地上132.5m。眺めがいいです。
サンピエトロ広場も大きく見えます。気持ちい~い🤗

いっぱい歩いて小汗もかいたので、売店でジュースを飲んで一休み。
シスターがやっているお土産物屋さんをひやかしてから、下へ降ります。

階段をくるくる、エレベーターを降りるとそこはもう大聖堂の中。

ありました~😭
今回の旅の一番の目的。ミケランジェロのピエタ。
これまでに2回ほど病んだ男に壊されたことがあるそうですが、修復。
今は防弾ガラスに守られています。
ちょっと距離もあるし、光が反射して見えにくいのが残念。

※ 大聖堂の中はこんな感じ
※ 神様の光も射し込み美しい

ヴァチカンを守っている衛兵に別れを告げ、お腹の空いた私たちは、美味しいものを求めてコーラ・ディ・ロレンツォ通りにある老舗のお惣菜屋さん「FRANCI」へ。
もの凄く美味しそうなお惣菜が所狭しと並んでいますが、価格の表示がキロ単位になっていて、どうやって少しだけ注文するのかわからず、購入を断念。
生ハムとチーズのパニーノを二つお願いして、サンタンジェロ城へ。

ここがサンタンジェロ城。売店で飲み物を買い、脇のベンチでパニーノをもぐもぐ。


美味しい😆

腹ごしらえもできて元気を取り戻した私たちはまたてくてく🚶‍♀️
ポポロ広場を通って、トレビの泉へ。
途中、以前宿泊したホテルの側を通った時に「ここでご飯食べたね」と思い出していたら、そのとき給仕してくれたおじさんがいました。びっくり!

また来れるようにトレビの泉にコインを投げ入れて、今度はフォロ・ロマーノへ。

※影になっている私たち夫婦

トレビの泉も真実の口もフォロ・ロマーノもコロッセオも、前に訪れた時にたくさん写真を撮りましたから、今回はさらっとお散歩といった感じ。

テルミニ駅そばのスーパーで水牛のモッツァレラチーズとおつまみサラミを購入してホテルへ戻ります。
かなり歩いたので、一休みしてから食事に行こうとごろん~んとしていたら、二人とも眠りこんでしまい、気がつけばもう夜の9時。
外に出る気も萎え、さっき買ったチーズとサラミで済ませたのでした。

イタリアへ来たってのに、この日食べたのはパニーノ1個、モッツァレッラ、サラミ、以上。


そう、私の推しはラファエロです。

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