歌うことは、生きること
2022年12月4日
コーラスグループ「AKchoir」に加わって1年。
1年前はまさか、自分がAKのクリスマスコンサートで歌うなんて想像もしていませんでした。
AKで活動したこの1年、私が感じたこと。
コンサートで配布するパンフレットにコラムとして書かせていただきました。
その一部を抜粋して、ここに掲載します。もしよかったら、読んでみてください。
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■「間違ってもいいから、声を出して!」
AKchoirとの出会いは、1年前のクリスマスコンサート。
AKメンバーである友人のSNSでコンサートのことを知り、なんとなく心惹かれてひとりで聴きに行った。
客席でAKの歌声に包まれながら、じわじわと涙がこぼれたのを覚えている。
メンバーの誰もがからだ全体で、ありったけの自分を表現していた。
生き生きと楽しそうに歌っている、そのエネルギーがぐわーっと押し寄せてきたのを肌で感じて、「私もこんなふうに自分を表現したい」と思ったのだ。
歌の経験といえば、小学校の時の合唱団くらい。高い声が出ないのがコンプレックスで、大人になってから人前で歌う機会はほとんどなかった。
AKに初参加した日、あきちゃん(ディレクターの鬼無亮仁さん)がこんな言葉をかけてくれた。
「高い声は練習すれば誰でも出せるけど、低い声は声帯の長さで決まるから、みんなが出せるものじゃない。低い声は宝なんだよ」
あの言葉はうれしかったなぁ。
AKに入って驚いたのは、このグループは結構ガチだということ。
あきちゃんは「歌で世界を平和にする!」と熱く語り、世界コーラスオリンピックへの出場をもくろむ野望の人だった(笑)。
サークルのノリで参加したことを少し反省。
でも、加入してすぐの今年2月、ミューザ川崎でのクリスマスコンサート開催が決定。「こんなすごいホールで歌えるなんて、一生に一度だけかもしれない」と一気にテンションが上がった。
それからは「ミューザ川崎のステージに立つ!」が合言葉になった。
思いのほかガチな反面、AKには自由な雰囲気がある。それが私は好きだ。
いや、むしろ「ガチだから自由」なのかもしれない。
歌詞や旋律を間違えても、「全然気にしなくていいから、もっと声を出して!」とあきちゃんは私たちの声を引き出してくれる。メンバーの声や歌い方をきれいに整えることも一切しない。それが私には驚きであり新鮮だった。
上手に歌わなくていい。
きちんとそろえなくていい。
それよりも、メンバーの歌いたい気持ちや、あふれ出る感情や自己表現を大切にしてくれているんだな、と感じた。
■歌でつながる仲間がいること
この1年、歌は私の生活の一部だった。
週1回の練習に参加し、みんなで声を重ねる時間が日々の活力の源になっている。
歌うことは、自分を表現することであり、すなわち「生きること」である。
そして、それぞれの声が重なり合ってひとつになったとき、聴く人のこころに響くコーラスになる。
それが歌う楽しみであり、喜びなんだ――。
AKで活動したこの1年で私が学んだことだ。
メンバーは皆、仕事や家庭があり、練習に毎回参加できるわけではない。歌の経験も在籍年数もそれぞれ違う。
それでも、「歌うことが好き」という一点でつながり、歌う楽しみと喜びを共有できる仲間ができたことは、私にとって宝物だ。
私を仲間に迎えてくれたあきちゃんとメンバーの皆さん、いつもAKをサポートしてくださっている方々に感謝します。
1年前、まさか自分がAKのクリスマスコンサートで歌うなんて想像もしていなかった。AKの歌声に惹かれて、感じるままに動き出した、あのときの自分をほめてあげたいと思う。
また当日は、私と同じように在籍1年目でクリスマスコンサートのステージに立つメンバーが何人もいる。先輩方に助けられながらこの日を迎えることができ、一緒にステージに立てる喜びをかみしめながら歌いたい。
ご興味あれば、ぜひ聴きに来てください。
素敵なひとときになるよう、こころを込めて歌います♡
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AKchoirクリスマスコンサート(終了しました)
12月14日(水)19:00~
ミューザ川崎シンフォニーホール