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【Book Lover】読後にほんわかとした余韻をくれる本

江戸にある大店、長崎屋の若だんなである一太郎はしょっちゅう熱を出して寝込んでいる。
“跡取り息子として一人前になりたい”
“人並みに元気な身体になりたい”
“こんなおのれが情けない”
大店に生まれて何不自由ない生活をしている一太郎にも悩みがある。
悩みながらも日々の暮らしの中でさまざまな人々と出来事によって成長していく姿は、愛しく、頼もしい。
そして、そんな彼のそばには常に縁の深い妖たちがついている。
どんな縁かはぜひ本書を読んでいただくとして、妖たちはいつもにぎやかで、そして可笑しみと可愛らしさにあふれている。
登場人物たちも、巻き起こる騒動も、事件も、すべてが人間味たっぷり。
江戸という時代の空気も手伝って、活気がありつつもおおらかな世界が広がる。

この物語はとても面白い。

読み終わったあと、ほんわかとした余韻を感じられる畑中恵さんの「しゃばけ」シリーズ。

ぜひ、一太郎と彼をとりまく妖たちの江戸での生活に触れ、この秋ほんわかしてみてみませんか?


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