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アダ名🌸

 私の弟の名前は、ひでゆき。
そして、彼が小・中学生の時のアダ名は「ヒデブ」。
そう、北斗の拳で有名な、悪者が死ぬ瞬間の叫び声である。
 しかし彼は当時、北斗の拳の大ファンだったため、ヒデブと呼ばれても嬉々として返事をしていた上、それを自慢にすらしていた。
もしクラスに阿部くんがいたら、間違いなく「アベシ」だったな。
(アベシも断末魔の叫びの別バージョン)

 そんな弟が、高校の時に乗って通っていた電車でのエピソード。
 毎朝、途中の同じ駅から乗ってくる若い男性がいた。彼はどうやら少し精神をわずらっている方らしく、必ず最後尾の乗車口から入り、乗ったとたんに人ごみをものともせずガシガシぶつかりながら、ものすごい勢いで一番離れた最前の乗車口まで一気に駆け抜けて行くのだ。
 ほぼ毎日これを繰り返すので、一緒に乗らざるを得ない人達はこの男性のパターンを学習し、彼が現れ車内を暴走する瞬間、いつしか反射的にササッと左右によけるまでになった。
 パカッと割れる人の波と、通路の真ん中を行く男性…
そんな彼のアダ名は「モーゼ」。

 そういえば、私が中学生の時に国語の担当をされていた先生が、まだ学生だった頃の話。
 担任の先生はかなりの出っ歯だったらしく、「山桜」というアダ名で親しまれていたらしい。なぜかといえば、通常の桜というのは、花が咲いた後葉っぱが出てくるが、山桜というのは逆で、先に葉が出てから花が咲くのだそう。
「鼻より先に歯が出る」から「山桜」。うまいねぇ!!

 高校の頃、数学担当だった先生のアダ名は「バボ」。
 授業中、話の流れで「今も…」と言った時にたまたま鼻づまりだったために「いばぼ…」と聞こえたらしく、それ以来「バボ」と呼ばれるハメに。。。
何がきっかけでアダ名を付けられるかわかったもんじゃない。気の毒なバボである。

 ちなみに、私が会社に入って少し経ってから付いたアダ名は「マイペ」。
あまりにマイペースなもんで、周りの先輩方に陰でそう呼ばれていたらしい。
 それを、12年間勤めて退職した後に、同じ会社にいたダンナから教えられた時は、軽くショックだったなぁ。自分では、最大限に気を遣って周りの人に合わせて仕事をしていたつもりだったから。退職した理由も、ロボットのように上司の言う事を聞いて自分を無くして仕事をすることに、疲れ果てたから。なのに、周りには全くそう見えてなかったとは、ううう…なんてこった!
「そもそも、12年もの間マイペと呼ばれてることに気付かなかったこと自体、マイペだ!」と、ダンナに突っ込まれた。
 退職後、母に会った時も「やっぱりさー、結局人って、自分のペースで好きなことしかできないんだね。。。」としみじみ語ったところ、母が即答。
「アンタ、昔からそうじゃない」
 マイペは、まさかの生まれつきだった!!!😅


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Harulier
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