婚前交渉と姫始め❤️
短大生の頃、近所のファミリーマートでアルバイトをしていた。
レジを打つ合間などに、バイト仲間の男の子とよく他愛もないお喋りをした。
ある日、T君が突然こんなことを聞いてきた。
「小沢さん(旧姓)、『婚前交渉』ってどう思う?」
「そりゃあ、気が済むまでいっぱいした方がいいと思う!」
「えええっっ!小沢さんって、そういうキャラだったの!?」
「だって、相手を知るのに何回もするべきでしょ?大事なことじゃん!」
「け、けっこう積極的なタイプ?」
「積極的っていうか、二人でやること、色々あるでしょ?」
「???ひょっとして『婚前交渉』の意味、わかってない?」
「知ってるよ!結婚前に色々話し合って決めることでしょ!」
「・・・・(しーーーん)・・・・」
この後、T君から本当の意味をご教授いただき、その日初めて「婚前交渉」という言葉を覚えた。
そんなウブな私も社会人になり、めでたく結婚もして何年目かのお正月、妹夫婦や弟夫婦、ダンナと私が母の家に集まり、お祝いの食事をしていた時のこと。
お正月明けの出社の話になり、そこで何気なく、
「私、今年は姫始めしようかな〜🎶」と言ってみた。
「・・・・(しーーーん)・・・・」
なぜか、一瞬のうちに空気が凍りついたように静まりかえった。そして、誰も目を合わせない。。。なぜこんな反応をされているのか訳がわからず戸惑っていると、見兼ねたダンナが一言、
「お前なぁ、こんな時に言うなよ💢」
「えーー、なんで?ドラマで着物着た若い女の子達が『姫始めぇ〜〜っ💕』って言いながら、嬉しそうに会社行ってたんだよ。年明けに着物で出社することじゃないの?」
「ハァ〜ッ!?新年の初エッチのことだよ!バカじゃねえの!」
かくして私は、この歳にして、またもや新しい言葉を覚えたのだった。
【婚前交渉】結婚しようとする男女が、結婚前に性的関係を持つこと。
【姫始め】暦の正月二日のところに記された日柄(ひがら)の名。
種々の事柄をその日に初めて行う日とされる。姫飯(ひめいい)を食べ始める日。
「飛馬(ひめ)始め」の意で馬に乗り始める日。女が洗濯・縫い物などを初めてする日など。
また近世以降、新年に男女が初めて交わることにもいう。(大辞泉より)