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天才だった彼の秘密を研究した学生時代の話
前に記事でも書いたのですが、中高時代に「勉強しなくてもできちゃう」同級生がいました。
特に理数系に強く、彼が問題を解く手が止まったことを見たことがありませんでした。本当にバケモンでしたね。
その才能に嫉妬した私ですが実は「なんとしてでも秘密を暴いてやろう」と目論んでいました。
頭が良いのはたしかに才能だと思います。
ですが
「凡人にも真似できる何か」が存在するのでは?
との仮説のもと彼の観察を始めたんです。
ホモじゃないですよ、高尚な研究です。
たとえば、各科目で教科書を読むのと問題を解くのどちらが大事かを聞いたことがあります。
彼の答えは
「数学は問題解くのが10割」
「物理は教科書3割問題7割」
「化学は教科書6割問題4割」
たしかそんな答えだったと思います。
あとは教科書に載っている数学の公式の証明が解けるかも試しました。
彼は普通に解きました。ノイマンですか?
まったく糸口を掴めず、これが天才かと嫉妬のため息しか出ませんでしたがあることに気づきました。
口癖です。
彼は問題を解くときによく「実質」という言葉を使っていました。
そんなに日常的に使うことは多くない言葉ですが、彼は口癖のように使っていたんです。
当時、私の中にこんな仮説がありました。
「人の考えは言葉に表れるのではないか」
とすると「実質」という言葉を口ずさんでいる彼の頭の中が少しわかったような気がしました。
「実質」という言葉ってどんなときに使うでしょう?
「実質〇〇と同じだよね」みたいに使いませんか?
彼は問題を解くときに頭の中で
「過去の知識と似たものはないか?」と検索してるのではないかと考えました。
今風にいうとアナロジー思考ですね。
結局私は使いこなすことができず、仮説止まりでしたが、今振り返ると割と的を得てるのでは?と思ってます。
大学で「いかにして問題を解くのか?」の中に同じようなことが書かれているのを発見したときは興奮しました。
アナロジー思考はメジャーになってきましたよね。
「〇〇と似たものはないか」と構造を見抜く思考法。
これができるとアイデアを意図的に生み出せたり、物事の裏で何が起こっているかを考えられるようになります。
これを中高でやってた彼はほんとに恐ろしいですね。万歳三唱です。
今になって少しずつ養われたアナロジー思考ですが、これからもじっくり育てていこうと思います。
新しい考え方を身につけるのに口癖を使うというのは、結構いいアプローチだと思います。
ぜひ試してみてくださいね!