バーテンダーとして、どう会話すべきか。あるいはコミュニケーションの原則について
これもどんどん更新されていくと思うけど、現状の最先端の方法論を書いとく。後から見返して、ああこんなこと考えてたな、とか、これはちげえなとか、これは確かにそうだったわ、とか、あるといいな。
まず基本的に、お客さんはバーテンダーと会話するためにバーに来るわけじゃない。
個人的に俺に会いに来てくれるお客さんは別として、普通のお客さんは、友達と喋りに、とか、時間を潰しに、とか、それぞれ目的があって来る。
だからまずやっちゃいけないのは、バーテンダーがお客さんと喋らなきゃいけない、とか、それがバーの一番の売りだ、とか思うこと。違う、それは違うから。
バーテンダーとのお喋り、ってのは、お客さんからしたらただの付属物というか、おまけというか、あってもなくてもどうでもいいものでしかない。
その上でね。
なので、別に喋らなくていい。喋る必要はない。
が、付属物として、あって悪いわけじゃない。
これがまず基本的なスタンス。
つまり、何を言ってるかって、無理に話しかけたり盛り上げようとしたりするのは、こっちのエゴというか、こっちの理想をお客さんに押し付けてるだけであって、そんなんやめた方がいいよ、ってこと。寒いし、お客さんの負担になるだけだから。
目の前にお客さんが座ってても、無理に話すよりは黙ってた方がいい。流れを感じたら喋ればいいけど。
まあこれが基本かなあ。
あとは、コミュニケーションの原則に従うことになる。バーとか関係ないな。
基本的に、お客さんにポジティブなスタンスを取ること。
まず、褒めるところを探す。なんでもいい。髪の色が綺麗ですね、でも、爪が綺麗ですね、でも、服がおしゃれですね、でも、なんでもいい。
とにかく褒める。それによって、自分はあなたの側に立ってますよ、敵じゃないですよ、あなたに対してポジティブですよ、ってのを伝える。し、人間は俺も含めて単純だから、褒められると嬉しくなる。
なので、とりあえず褒めて、嬉しくなってもらい、返報性の呪いをかけとくと。あえて分かりにくく書いたけど、まあ俺の文章をよく読んでる人にはバレるかもしれないな。まあいいか。
そんで、そのあとは自由。
話すことねえなと思ったら何も喋らなくていいし、なんか喋りたいなと思ったら喋ればいいし。黙ってたら向こうから話しかけてくることもあるし。
ポイントは、相手に対して自分はポジティブなサイドだってことを示すこと、あるいは返報性の呪いをかけること。どっちが大事なのかは現状わからない。独立でもないしな。
その上で、どんだけ会話が盛り上がるかとか、どんだけたくさんの言葉を交わすかってのは、大きな問題じゃない。それはコミュニケーションの本質じゃない、たぶん。
相手は自分にとってどんな存在なのか、それをお互いに把握することが多分大事だし、特に大事なのは、相手が自分にとってポジティブな、もっと言えば利益をもたらす存在なのかってこと。
そして、1番簡単な利益の産み方が、相手を褒める、ってことな。
相手に対してネガティブなら相手に利益は、基本的にはない。
あー、そうだな、要は、相手から見て俺は利益をもたらす存在なのか、ってことだし、それはシンプルに言って、相手を褒めるか、とか、相手に何かを提供するか、ってことになる。人間関係ってそうだもんな。
相手に対してポジティブで、たくさん褒める、ってのは、それだけで相手に対して利益を出せるし、であるが故に、あらゆるコミュニケーションの原則になる。
褒めて、相手に利益を提供する。それがあらゆるコミュニケーションの原則で、あとは失礼の無い範囲で、流れを感じてそれに従ってれば問題はない。
褒めるところが見つからない場合は、黙っとこう。流れを感じたら喋りかけていいけども。
今は2連続でお客さんからお酒をいただいてるので、もうちょっと記録を伸ばしていきたいなあ。新宿と渋谷だから、場所もあんま関係ないしな。